今年のプロ野球はカープが熱い! メジャーリーグから黒田博樹選手が8年ぶりに古巣に復帰し、阪神から新井貴浩選手も復帰、エース前田健太は残留し、さらに若手選手の成長も目覚ましい。そんなかつてないほどの戦力の充実ぶりに、カープファンは大興奮。"カープ芸人"も熱い視線を送っている。

今回、"カープ芸人"のチュートリアルの徳井義実に、カープとの出会いや"カープ芸人"としての願いなどをインタビュー。そして、スタートダッシュは失敗したが、シーズンは始まったばかり。今季の展望も、妄想キャラとして知られる徳井に妄想してもらった。さらに、ドラマや実写映画吹き替え、番組司会など、幅広い活躍を見せている徳井の今後にも迫る。

徳井義実
1975年4月16日生まれ、39歳。京都府出身。大阪NSC(吉本総合芸能学院)13期生。チュートリアルのボケ担当。第6回「M-1グランプリ」で優勝。近年は俳優としても活躍

――今季のスタートは、13年ぶりの本拠地開幕ということでも注目されましたね

開幕戦はザ・ギースの尾関とかとみんなで見ました! 僕が仕事で間に合わなかったので、録画しておいてもらって、僕が到着してから録画観戦会をしました。どうも開幕戦は勝てないですよね。マエケン(前田健太)は去年の中盤以降、なんとなくピンとしない感じが続いていて…でも彼はできる子なので、しっかりエースの働きをしてからメジャーに行ってくれると思います。

――マエケンのメジャー挑戦は応援しているんですね。

そりゃもう、応援です!

――そもそもカープを好きになったきっかけは何だったのでしょうか?

小学校3年生の時に野球を覚えて、どこかの球団のファンになろうと思ったんですけど、うちの親が関西人らしく大の"アンチ巨人"だったんです。どこが好きっていうわけではなかったんですけど、巨人が負けてたら機嫌がいいという感じで(笑)。そんな影響もあったのかなかったのか、巨人が嫌いで、あの権力が集中している感じが嫌で、巨人ファンにはならないぞと。そして、関西なので、周りが阪神ファンばっかだったんですけど、みんな一緒は嫌やなと思って、ふと見るとカープがすごい渋い野球をしている。1、2、3番が足が速くて。子供って足が速いの好きじゃないですか! 足が速くてかっこいいし、少ないチャンスをものにするっていう渋い野球がいいなって思ったんでしょうね。

――だれか好きな選手がいたっていうわけでなく、カープの野球自体に惹かれたんですね。

そうなんです。でもすぐに大野(豊)さんが好きになって、以降ずっと大野さんが好きです。

――今年のカープは見どころがたくさんありますが、特に注目している点を教えてください。

やはり一番は黒田さんっていうことになるんでしょうね。月並みですけど。今年は春季キャンプにも行かせていただきましたが、黒田さんの雰囲気はすごかったですね。

――テレビでキャンプ取材の様子を拝見しました! 遠くから黒田選手を見られていて、もっと近づけばいいのにと思いました(笑)。

いやいや、基本的に僕は、あんまり接触したくないんです。あれくらいの距離感で十分です。話とかもしなくていいんです。

――テレビの番組で、「優勝するなら今年しかない」ということもおっしゃっていましたね。

そう言ったんですけど、本当は優勝しなくても…なんですよね。もちろん優勝してほしいけど、「絶対優勝だー!」っていうのは違うと思うんです。野球というエンターテインメントを見させてもらっているだけで基本的に十分なんで、そこに優勝がついてきたらさらに感動する…そういう感じです。

――"妄想"キャラの徳井さんに、今季のカープを妄想していただきたいです

ファンがみんな浮足立ってるじゃないですか。選手もそれはビシビシ感じて勝たなあかんなって考えていると思うんですけど、序盤は若手の打線も沈黙して、「あれー?」みたいになって、「鯉のぼりのシーズンもそんなに勝たへんぞ、大丈夫か?」って感じで、3位、4位あたりでオールスター明けくらいまで行くんです。そこから怒涛の追い上げですよ! 若手の野間とか鈴木とか美間とか1人2人ブレイクして活躍し出し、そこに合わせるようにすべてがかみ合わさって大逆転優勝するという感じでしょうか。もちろん、投手陣が期待通りの活躍をしてくれて、菊丸コンビ(菊池と丸)とかここ数年引っ張っている選手もしっかりやってっていうのが前提ですけど、若手の活躍が鍵だと思います。

――とてもリアルです! ちなみに、徳井さんはカープ芸人としての夢というのはありますか? 始球式や中継など、すでにいろいろ経験されていますが。

子供の頃は、特に僕は京都だったってこともあって、周りにカープファンがまったくいなかったんですよね。で、カープの情報も皆無で、スポーツニュースをやってもカープのことなんてやらへんし、キャンプのニュースがあってもカープは取り上げられないし。だから、全国の人にカープの情報を届けるちょっとしたお手伝いができればいいなと…それだけです。本当にカープのために働きたいっていうだけなんです。