東京地区私立大学教職員組合連合はこのほど、「2014年度 私立大学新入生の家計負担調査」の結果を発表した。それによると、1カ月当たりの平均仕送り額(6月以降)は前年度比500円減の8万8,500円となり、10年連続で過去最低を更新した。ピーク時の1994年度(12万4,900円)と比べると3万6,400円減少した。

調査対象は、2014年度に首都圏(東京、神奈川、埼玉、千葉、茨城、栃木)にある14の私大・短大に入学した新入生の保護者。調査期間は2014年5月~7月、有効回答数は4,273件。

家賃の平均は同700円増の6万1,600円。一方、平均仕送り額から家賃を除いた1カ月当たりの生活費は2万6,900円と、前年度より1,200円減少した。1日当たりの生活費は同40円減の897円と、初めて900円を割り込み過去最低を更新。ピーク時の1990年度(2,460円)と比べて4割以下に減少した。

6月以降の仕送り額(月平均)」から「家賃」を除いた生活費の推移(出典:東京地区私立大学教職員組合連合Webサイト)

入学費用を「借入れ」した家庭は同0.6ポイント増の17.6%。借入額の全体平均は同12万1,000円増の180万7,000円と、過去最高を記録。住居別に見ると、自宅外通学者の借入額は自宅通学者より50万円多い207万2,000円となり、前年度より14万9,000円増えて過去最高を更新した。また、受験から入学までの費用の負担感については、91.8%の家庭で「重い」と感じていた。