花粉症シーズンが終わったのに、まだ鼻水や目のかゆみなどの症状が治まらない場合は、注意が必要だ

3月に入り、まさに今が花粉シーズン真っ盛りといっていいだろう。通常ならば、スギやヒノキの花粉によるアレルギー症状は、ある期間を過ぎれば症状が治まる。ただ、花粉症の時期が終わっても症状がまだある場合は、どうしたらよいのだろうか。

花粉症の原因となる花粉は、スギとヒノキが代表的だ。スギ花粉症の人は、ヒノキの花粉でもアレルギー症状が出ることがある。これはスギとヒノキが近縁であり、アレルギーを引き起こす成分が似ているためと考えられている。

スギ花粉は通常、2月から飛散が始まり、4月ごろにはだんだんと少なくなってくる。ヒノキはやや遅れて飛散が始まるだけ終息を迎える時期も遅く、5月ごろまで飛散が続く。つまり、スギ・ヒノキ花粉にアレルギーを持つ人の場合、5月ごろまでは症状が出るというわけだ。

もし、はっきりとスギやヒノキの飛散が終了した後も症状が続くという場合は、それ以外の原因を疑う必要がある。例えば、5月から7月はカモガヤなどのイネ科花粉が、8月から10月はブタクサやヨモギなどのキク科花粉が飛散している。花粉ではなく、ハウスダストなどによるアレルギーの可能性も考えられる。

また、風邪の可能性も捨てきれない。厚生労働省は「花粉症は季節的にも風邪の流行する時期に重なります。このため、発症の初期ではくしゃみ、鼻水が症状として同じことがあります」と、花粉症と風邪は似たような症状が出ることがあると指摘。その上で、「急に悪化した他の鼻疾患たとえば慢性副鼻腔炎(蓄膿症)などとの鑑別が必要になります」と注意を促している。

6月以降や、例年は症状が治まっているはずの時期にアレルギーが続いているようならば、一度医療機関で受診してもらったほうがよいだろう。

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