日本銀行は18日、2014年7~9月期の資金循環統計(速報)を発表した。それによると、2014年9月末時点の家計が保有する金融資産の残高は前年同月末比2.7%増の1,654兆円となり、過去最高を更新した。

家計の金融資産残高の内訳を見ると、「投資信託」が前年同月末比14.9%増の86兆円と過去最高を記録。このほか、「現金・預金」が同1.7%増の870兆円、「保険・年金準備金」が同1.9%増の444兆円、「株式・出資金」が同5.6%増の156兆円、「債券」が同6.1%減の28兆円などとなった。

部門別の金融資産・負債残高(2014年9月末、兆円)

企業の金融資産残高は前年同月末比9.9%増の972兆円。内訳は、「株式・出資金」が同16.7%増の262兆円、「現金・預金」が同4.2%増の233兆円と過去最高、「企業間・貿易信用」が同11.7%増の211兆円などとなった。

日本国債(「国庫短期証券」と「国債・財融債」の合計)の発行残高は前年同月末比3.6%増の1,015兆円と、過去最高を更新。保有者の内訳は、日本銀行が前年同月末比37.0%増の233兆円で、全体の22.9%を占めて最大の保有者となった。海外投資家は同13.8%増の90兆円で、構成比は8.9%だった。

一方、ゆうちょ銀行などを含む中小企業金融機関等は前年同月比10.3%減の150兆円で、構成比は14.8%、国内銀行は同7.0%減の127兆円で、構成比は12.5%に減少した。