ロボット工学の古典!?『プラレス3四郎』

画 神矢 みのる 作 牛 次郎(秋田書店)

プラモデルつながりではないが、同席していた40代の准教授にもおすすめを聞いてみたところ、挙げてくれたのが1980年代の漫画『プラレス3四郎』。人型のプラモデル“プラレスラー”をマイコン(当時はパソコンのことをこう呼んでいた)で操作するこの格闘漫画は、いわば“ロボコン”や“ROBO-ONE”などの先駆け的な存在であり、「電子工学の分野を研究するきっかけになった」と振り返る。

編集部注 “ロボコン”、“ROBO-ONE”とは国内の「ロボットコンテスト」を指し、競技形式で格闘や障害物レースを行います。

同作品ではロボットがプロレス技を繰りだすなど、さまざまな動きを見せてくれるが、「まだまだ実現されていないことが多い」という准教授は、「現代も色褪せない夢やロマンが詰まっていて、電子工学はもちろん、ロボット工学を目指す人にも一度読んでもらいたい」とすすめてくれた。

主人公の少年・素形3四郎がマイコンを内蔵したプラモデル「柔王丸」を操作し、さまざまなプラレスラーと対決していく物語。中学校2年生の3四郎は、玩具メーカー「ナカマプラモ」の試作プラレスラーを改造し、柔王丸を開発。試作品のトライアルで「ザ・魔人」に勝利した直後、全国からやってきた腕自慢から対決を挑まれ、「第1回日本プラレス選手権大会」が開催されることとなる。


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