スイーツ、パン、神戸ビーフetc. 港町神戸をいろどるグルメはハイカラだ。路地裏のB級グルメだって一味違う。ソーセージのファーストフードを提供する「カリーブルスト神戸元町」もそんなお店だ。

定番カリーブルスト「白ソーセージ×カレーソース」(600円)

日本初の「カリーブルスト」専門店

「カリーブルスト」とはカレー・ソーセージのこと。大きなソーセージを食べやすくぶつ切りにし、上からたっぷりのカレーソースと、仕上げにさらにカレー粉をふりかける。ドイツでは駅構内やサッカースタジアムなどの軽食スタンドで売られており、60年以上の歴史を持つ定番のファストフードだ。

一口サイズのソーセージをソースに絡めながら、大きな爪楊枝(つまようじ)のようなピックで突き刺して食べるスタイルは、まるでたこ焼き! ドイツでは店や地域によって味やスタイルは多種多様でこだわりがあり、まさにそんな意味でもたこ焼きレベルの国民的B級グルメなのだ。

味はもちろん外さない! ドイツが誇る国民食ソーセージ、これに日本人も大好きなカレー味を合わせたゴールデンコンビなのだから。そして、この「カリーブルスト」にほれ込みドイツに通い詰め、ついには2010年、日本初となる専門店を神戸にオープンしてしまったのが同店オーナーと店長である。

店は神戸元町の路地裏にある。1Fカウンター周りはさながらドイツ情報掲示板。2Fではイートインも可能

「本場よりおいしい」ソースで

同店の「カリーブルスト」で使われるソーセージは白と赤の2種。白ソーセージは、皮なしの柔らかい食感で香草がほんのり香る。赤ソーセージは、絹引きのなめらかな食感と薫製の香りが特徴。共にドイツのソーセージメーカーに特注したオリジナルだ。

カレーとトマトの2種のソースもまた、こだわりが詰まったオリジナル。殊にカレーソースは、何十種類にも及ぶ試作品を経て完成した同店自信作だ。ドイツで一般的なカレーケチャップ味の再現からスタートし、「本場よりおいしい」(店長談)ソースに仕上げた。

ソーセージとソースは好みに合わせて組み合わせ自由だが、同店イチオシはドイツでも一般的な白ソーセージとカレーソースの組み合わせ。まずはこれをパクパク実食。甘さの中にぴりりと利いたカレー味と爽やかな白ソーセージ、うーんやはりベストマッチ! たこ焼きさながら、いくらでも口に放り込める。

ソーセージのおいしさをシンプルに楽しむジャーマンドッグも人気だ。パンからはみ出ソーセージは見た目からしてそそられる。

人気の「赤ソーセージ×トマトソース」(600円)と「ジャーマンドッグ」2種(680円)もご一緒に!

ポテトにマヨネーズ!? いいんです!!

ソーセージのサイドメニューの定番「ポンフリ(ポテトフライ)」には、専用マヨネーズが添えられている。このスタイルも本場ドイツにならったそう。日本のマヨネーズより酸味が少なくさっぱりしているので、ほっくりポテトにたっぷりつけて食べると、これがまた絶妙なのだ! 客の中には、このポンフリ目当てで通う人もいるとか。

「ポンフリ(ポテトフライ)」(280円) 専用マヨネーズをお試しあれ!

寒い季節はグリューワインでほっこり

ソーセージのお供に外せないビールは、期待通りの品ぞろえ。さらに、これからの季節にオススメなのがグリューワイン(ホットワイン)だ。ヨーロッパのクリスマスマーケットには欠かせない冬の定番で、日本でも徐々に見かけるようになったものの、やはり同店オリジナルのグルューワインは一味違う。香辛料と優しい甘さにうっとりほっこり。ハイカラ神戸の街歩きにもぴったりだ。

樽生ビールとグリューワインもこだわりの品ぞろえ

同店には他にも、本場ドイツ顔負けのメニューがたくさん。カリーブルスト+ポンフリ+ビール(またはグリューワイン)のセット(1,080円)やランチセット(500円~680円)など、魅力的なセットメニューも豊富だ。テイクアウトもできるので街歩きのお供にもどうぞ。

(文: ベル・エキップ 岡前寿子)

※記事中の情報・価格は2014年11月取材時のもの。価格は税込