日本郵便の「郵便局の年賀状印刷」の新CMが、17日から全国の放送局で放映される。イメージキャラクターにタレントのマツコ・デラックスさんを起用し、「わがままな人」篇と題した15秒と30秒の2バージョンのCMを展開する。

新CMは、とある郵便局の窓口が舞台。「年賀状をつくるのがめんどくさいから郵便局に丸投げしたい。印刷ができたら自宅に送ってほしい」と口にする“わがまま”なマツコ・デラックスさんと、郵便局の年賀状印刷カタログを提示しながら懇切丁寧に応対する女性郵便局員の掛け合いを通じて、サービス内容と魅力を伝える。バラエティー番組同様、歯に衣着せぬ物言いで展開されるマツコ・デラックスさんの“お約束”的な面白さと、そのわがままな発言が次々と実現してしまう想定外のサービスに、驚きを隠せないマツコさんの表情や仕草が印象的でユーモアに溢れるCMだ。

CM撮影の打ち合わせ時には、「私だったらこう言うわ」「この言い方はちょっとしないかも」など普段の自分と照らし合わせながら、より自然な言い回しを追求したというマツコ・デラックスさん。さらに本番ではアドリブの演技が連発で、撮影現場は終始笑いに包まれていたという。

撮影後のインタビューで、CMキャラクターに選ばれた感想を訊ねられたマツコさんは「日本もなかなか開けた国になりましたよ。郵便局って昔は郵政省の直轄で、そこから生まれた会社が、私みたいなのをCMに起用してくれるなんて、これこそ民主主義よね。とても嬉しいです」とコメント。来年の年賀状は日本郵便の社長に書きたいと答え、「CMに使ってくれた感謝プラス営業。やらしいって思う人もいるかもしれないけど、特に若い世代は年賀状とか暑中見舞いとか、季節ごとの行事を誤解してる気がする。メールで済ませたり、ヘタしたら今だとLINEで『あけおめ』とかって書いて終わる人とかいるでしょ。実際に紙にしたためられたものが届くかどうかっていうのは、それがどんな思いであろうと、その人に出そうと思って、労力を費やした時間っていうのは平等なわけじゃない。それっておっきくない? どんなに時代が発展して、便利になろうが、手紙やはがきの文化って、最後の最後に響くっていうか、じわじわボディブローのように効いてくるんだって。今は出していない若い子も、社会に出た後で気づくんだよ。年賀状一枚がどんだけデカいかってことに」と持ち味の毒舌を交えながら独特の切り口で自論も展開した。

「郵便局の年賀状印刷」は、カタログでは約220種類、ウェブでは約520種類の中から選んだデザインを、年賀はがきに印刷して自宅や指定の住所に配送してくれるサービス。ウェブサイトで申し込むと、受付から2日以内に年賀状が発送され、その後指定した住所まで届く。また郵便局で申し込んだ場合は申込日から10日程度で届く(郵便局での11月20日までの申し込み分に関しては、すべて11月30日ごろに届くとのこと)。9月から全国の郵便局とウェブサイト「総合印刷サービス」で申込みの受付を行っている。