配属先の熟練社員から学ぶ

西原口香織さん。ジャルセールス法人販売部で主に銀行や商社のVIP顧客を担当

――地上職の話をされたときは、やはり最初はとまどいましたか?

はい。でも、同じグループに元CAの先輩がいらしたので心強かったです。会社役員のお客様を中心にするVIPの担当業務ですから、熟練の社員から仕事を教えていただくことができました。

お客様対応で商品知識を得る

――それは安心ですね。一般にはあまり馴染みのない職種ですが、細かいケアが必要になりそうですね。

商用で機内に特殊な荷物を持ち込みたいお客様がいらっしゃるときに、それが問題ないか確認したり、台風などで遅れが出そうな場合に状況をお知らせしたり。当然、商品知識も豊富でなくてはなりませんが、質問されてもすぐにお答えできないこともまだまだあります。

たとえばマイレージサービス(『JALマイレージバンク』など)に関する質問も多いのですが、同じファーストやビジネスクラスでも航空券の種類は複数あり、それぞれマイルの加算率が違う場合があります。また、特典に必要なマイル数も自社便利用か他社便利用かで異なるなどルールが複雑ですから、分からないことは担当セクションに確認をする。そこでお待たせしてしまうわけです。

申し訳ありませんので早く知識を習得したいと思いますが、一方で対応しているうちに商品知識が増えて『JALマイレージバンク』には他社より使い勝手がいい点も分かり、それをアピールができるようになります。そうしたJALの便やサービスを選んでいただくためにサービスをアピールするのも重要な仕事なのです。

CAが“地上業務”に良い影響を及ぼす

――マイレージサービスはルールが複雑ですし、よく変わりますからね。でも、VIPの方は意外に細かいんですね(笑)。

ただ、一方で私たちはCAの経験があるわけですから、客室内のことなら手に取るように分かります。それがお客様へのより手厚いサービスにつながることもあるのは嬉しいですね。

――CAが地上職から多くを学ぶと同時に、CAとしての経験が地上の業務にも役立つ。このCAさんを一時的に地上職に配属する制度の大きなメリットですね。