JX日鉱日石エネルギーは15日、電力事業の拡大に向けて、家庭向け電力小売事業に参入すると発表した。

同社は、「総合エネルギー企業」としての経営基盤を強化するために、電力販売先の開拓や新規電源開発の推進など、電力事業の拡大に取り組んでいる。このたび、2016年に予定されている電力小売市場の全面自由化を見据え、家庭用電力小売事業に参入することを決定したという。

家庭用電力小売市場は規模が大きく、かつ安定した需要が見込まれることから、今回の参入により、既に展開している業務用・産業用の電力販売とともに、販売先の拡大および多様化を図る。今後は、販売スキームの構築や顧客情報管理システムの自社開発などの準備を進めていくとしている。

併せて、家庭用電力小売参入に向けた体制強化および中長期的な新規電源開発の検討推進を目的に、2015年1月1日付で組織の一部改正を実施。具体的には、電気事業部の「電気販売グループ」の名称を「電気販売1グループ」に改称し、業務用および産業用の電力小売販売を行う。

また、電気事業部に「電源開発グループ」および「電気販売2グループ」を新たに設置し、電源開発グループでは電源開発の企画立案および実行管理を、電気販売2グループでは家庭用電力小売参入に関する事業戦略および事業計画の立案を行う。