デング熱の感染者は国内で100人を突破しようとしている

厚生労働省は9月10日、国内で感染者が増えているデング熱の原因となるデングウイルスを保有している蚊がいるかどうかを調べるため、各地で実施した調査の結果を明らかにした。

デングウイルスを原因とするデング熱は、感染すると発熱や頭痛、筋肉痛、皮膚の発疹などの症状が出る。主な感染経路は、ウイルスに感染した蚊。蚊がウイルスに感染した人の血を吸い、体内で増殖させた後に別の人間を吸血することで、デングウイルスが感染する。ヒトからヒトに直接感染することはない。

患者の多くが感染したと推定される代々木公園においては、媒介となるヒトスジシマカからデングウイルスが検出されている。千葉県でも感染者が見つかるなど感染は広がりを見せており、10日までに国内で96人の感染者が確認されている。

これらの状況を受けて厚生労働省は、代々木公園がある渋谷区および隣接する特別区の公園などで蚊のウイルス保有調査を、順次実施する意向を示している。

これまでに「有栖川宮記念公園」「杉山公園」「宮下公園」では、調査した5カ所すべてで「陰性」の結果が出たことが明らかになっていた。さらに10日、新たに「戸山公園西・東側」(新宿区)「菅刈公園・西郷山公園」(目黒区)のそれぞれの公園内5カ所で採集した蚊もすべて「陰性」だったと同省は発表した。

ただ、依然として感染者が増えていることから、厚生労働省は「屋外の蚊が多くいる場所で活動する場合は、できるだけ肌を露出せず、虫よけ剤を使用するなど、蚊に刺されないよう注意してください」などと注意を呼びかけている。

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