公開初日を迎えたアニメーション作品『攻殻機動隊ARISE』シリーズの完結編『攻殻機動隊ARISE border:4 Ghost Stands Alone』の初日舞台あいさつが6日、東京・TOHOシネマズ 六本木ヒルズで行われ、主演を務める声優の坂本真綾、茅野愛衣、小野賢章、黄瀬和哉総監督、シリーズ構成・脚本の冲方丁氏、工藤進監督が登壇した。またこの舞台あいさつで、『攻殻機動隊』新劇場版の製作が発表された。

左から黄瀬和哉総監督、冲方丁氏、坂本真綾、茅野愛衣、小野賢章、工藤進監督

『攻殻機動隊』新劇場版は、2015年に公開。プロダクションI.Gの石川光久社長からの手紙が届き「士郎正宗による『攻殻機動隊』が誕生してから25年、士郎正宗の世界を押井守監督が表現した『GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊』からは20年。この歴史は、プロダクションI.Gの挑戦と成長の歴史でもありました。そして、この歴史に続く『攻殻機動隊 新劇場版』に挑戦することをここで発表します。『新劇場版』で"攻殻機動隊"のさらなる進化をみなさんにお見せします!」と発表された。詳細は後日に明らかにという。

そして、公開初日を迎えた『border:4』は「オマージュ」がテーマ。黄瀬総監督は、『ARISE』シリーズと旧来シリーズの橋渡しの想いがあったという。初登場の光学迷彩を素子が装着したことについては「光学迷彩は高価であろうということで、組織ができるまでは登場させないでおこうという約束があった」と解説。また、素子がうまく着地できないシーンについて、冲方氏は「従来シリーズなら格好よく決めていたが、今回は素子の未熟さやチームの未完成さを出すため、あえてすべて失敗していくように描いた」と語っていた。

草薙素子役の坂本は、台本を読んだ際「ビルの上から飛ぶシーンやバトーと素子が背中合わせになるシーンでキター! と思った」と振り返り、アフレコ時にはバトー役の松田健一郎と「萌えますね」と意気投合したという。シリーズ初参加となったエマ役の茅野は、アフレコ時に「ブリンダジュニアは小野さんです」とだけ告げられ、最初は「どの小野さんだろう?」と思っていたことを告白。ブリンダジュニア役の小野は、エマの口から出たのがブリンダジュニアの最初の台詞で、自分より年上の役を演じたことに緊張していたという。

また、坂本にとっての素子のイメージは"完璧な女性"だったらしく「いかにしてこの人が美しく、究極になっていったのかを知ることができ、素子への愛情がより増していきました」と、素子への思い入れが強まっていったことを吐露。そして「振り返ってみるとあっという間。9課が始まる姿やそれぞれが成長する姿を見られたことが本当にうれしく、より彼らに近づけた気がします。何度もシリーズを見て楽しんでください」とシリーズの完結に感慨深げだった。

『攻殻機動隊ARISE border:4 Ghost Stands Alone』は9月6日より2週間限定で上映中。