ビジネスマナーとして教えられたものの中には、「それをやると、なぜか怒られる」という理不尽な思いをするマナーも。どうしてマナーの中には、必ずしも正しくないマナーが含まれているの?マイナビニュース会員に、指摘されて理不尽な思いをしやすい「乾杯のマナー」について聞いてみました。

Q.「乾杯するとき、目下の方がグラスを下にする」というビジネスマナーを実践していますか?

実践している 36.7%
実践していない 63.3%

■実践している派の意見
・「自分がされると気になるから」(29歳男性/不動産/営業職)
・「たとえ相手が自分より年下でも下にする。そういう気持ちを忘れないようにするために」(35歳男性/機械・精密機器/営業職)
・「やらないと悪く思われることがあるから」(29歳男性/その他/事務系専門職)
・「その方が飲み会のスタートがスムーズにいくから」(30歳女性/商社・卸/事務系専門職)

■実践していない派の意見
・「昔は言われたけど、今はほとんど無くなった風習と思う」(43歳男性/情報・IT/技術職)
・「みんなで一斉に乾杯するので気にしてない」(26歳女性/金融・証券/営業職)
・「これも意識しないし、元気ないぞとか言われるからな」(29歳女性/機械・精密機器/技術職)
・「同じ高さが普通だと思うから」(48歳男性/マスコミ・広告/経営・コンサルタント系職)

■総評

「乾杯」のマナーは、出席するのが和気あいあいとしたカジュアルな飲み会なのか、それとも冠婚葬祭やお祝い事が関わるフォーマルな食事会やパーティーなのかで、マナーも異なるようです。例えばカジュアルな飲み会なら「乾杯」の音頭と共に、近くに座っている方とグラスをぶつけあったりしますが、フォーマルな食事会やパーティーでは高価なグラスを使うことも多いため、グラスをぶつけあわないのが一般的。乾杯する場合は、胸もしくは首の高さまでグラスを掲げて「乾杯」のしぐさだけということも多いとか。そのためフォーマルな場所では、必ずしも「目上の人よりも、グラスの位置を下げなければならない」という訳ではないようです。このマナーが問題になるとすれば、カジュアルな飲み会の席。乾杯マナーは、その場所にいる人たちがどんな目的で集まっているか、どんなお酒やグラスが用意されているかによっても異なります。周囲を見ながら柔軟に対応していきましょう。

今回のアンケート調査では、およそ6割以上の方がこのマナーを「実践していない」と回答されていました。理由としては「このマナーを気にする人が、少なくなったから」なのだそう。マナーが取り沙汰されやすいフォーマルな場での「乾杯」は目上・目下の区別なく、同じ高さで行われることも多いため、徐々にマナーの使い分けがなされなくなりつつあるのかもしれませんね。

調査時期: 2014年8月11日~2013年8月12日
調査対象: マイナビニュース会員
調査数: 男性137名 女性163名
調査方法: インターネットログイン式アンケート