トレンド総研はこのほど、全国的に梅雨明けを発表したことを受け、真夏の紫外線の脅威と、紫外線対策への理解度についての調査結果を発表した。
紫外線の強さを示す指標はいくつかあるが、その中の一つに「UV インデックス」 がある。これは、世界保健機関(WHO)が紫外線対策の実施に活用することを推奨している紫外線の強さを表す指標のこと。気象庁も日々の紫外線対策を効果的に行えるように2005年より発表しており、値が大きいほど紫外線の人体への影響が強いことを示している。
同総研は、気象庁が発表しているデータをもとに、那覇、つくば、札幌の3地点について、UVインデックスの大きさを月ごとに比較した。2005年~2013年における「1日の時間ごとの観測のうち、最大となるUVインデックスの値」の各月の平均値を比べたところ、3地点ともに、7月~8月にUVインデックスのピークを迎えることが分かった。
最大値は、つくばでは8月、札幌と那覇では7月と、若干の違いはあるものの、真夏の紫外線の脅威が明らかになったと言える。
また同総研は、紫外線対策にまつわる「ウソ・ホント」について8つピックアップし、国立環境研究所の小野 雅司氏解説のもと紹介している。
まず、「紫外線も身体に悪い影響ばかりではない」。これは正しく、紫外線にはビタミンDの生成を助ける機能がある。浴びる量については、悪影響が出ない範囲にすることが大切だ。「日焼けは健康的である」は誤りで、日焼けは紫外線曝露を防ぐ効果もあるが、その効果はわずかで、害の方が大きいと考えられている。
「海の中では、水があるので紫外線の影響を和らげることができる」も誤り。通常の海水浴では日常生活以上に紫外線を浴びている。「日本では、6~8月に最も紫外線が強くなる」は正しい情報。UV-Aは夏至前後が最も強くなるが、UV-B、UVインデックスは7月~8月に最も強くなる。
「日本では、地上で観測される紫外線の量が増加傾向にある」も正しい情報だ。理由としては、気象条件の変化(晴天日の増加など)などが考えられる。「眼も日焼けすることがある」も正しく、目がひどい日焼けをすると、紫外線角膜炎という症状を引き起こす。白目の充血、異物感、流涙がみられ、ひどくなると強い眼痛を生じることもあるという。
「UVカットの機能を備えていないサングラスでも、しないよりはした方が良い」は、誤った情報。UVカットの機能を備えていないサングラスを使用すると、紫外線対策を行うどころか、逆効果にもなりかねない。紫外線対策の際には、UVカットの表示をきちんと確認することが大事だ。
また、「UVカットのコンタクトレンズで、眼に対する紫外線の影響の大半を予防することができる」も誤り。目の紫外線対策を行う際は、白目を含めた目全体を紫外線から守ることが必要だという。
これら8つの「ウソ・ホント」について、正しく正誤を答えることができた人の割合を比較したところ、半分の4項目については、正答率が8割以上と高かった。正答率が低かったものは、目の紫外線対策にまつわるものだった。