NHK連続テレビ小説『花子とアン』や映画『るろうに剣心 京都大火編/伝説の最期編』(8月1日・9月13日)に抜てきされるなど注目を集める女優・土屋太鳳が、映画『人狼ゲーム ビーストサイド』(8月30日公開)で主演を務めることが18日、明らかになった。
「人狼ゲーム」はヨーロッパ発祥のパーティーゲームを発展させた、心理ゲームの総称。プレイヤーは"村人"として、互いに協力しながら"村人"の中に紛れた"人狼"を見つけ出して処刑し、一方の"人狼"は正体を隠しながら"村人"の皆殺しを狙うという究極の頭脳戦が繰り広げられる。これまで『人狼~嘘つきは誰だ?~』(フジテレビ系)、『ジンロリアン~人狼~』(TBS系)などのテレビ番組をはじめ、アプリ、小説、コミックとさまざまな形態でブームが広がり続けている。
メガホンをとるのは、桜庭ななみが主演を務めた前作『人狼ゲーム』に続いて熊坂出監督。本作はその続編にあたり、徹底したリアリティで極限の心理戦を描写する。ある日突然、部屋に集められた10人の高校生。相手が村人と最初からわかるカード「共有者」や人狼から村人を守る事のできるカード「用心棒」の新カードの登場で、不条理ゲームの疑心暗鬼が加速する。
本作で土屋が演じるのは、2度目の殺戮ゲームに参加することになる樺山由佳。強制的に参加させられたことに絶望しているかと思いきや…待ち望んでいた「非日常」がようやく訪れたことに興奮を覚えるという不気味な一面をうかがわせる。当初は「この作品の世界のどこにリアリティを感じたらいいのか分からなくて、迷いました」と戸惑っていた土屋だが、必死に生き残ろうとする感情は現実にも潜んでいることに気づく。撮影自体も割り振られた役を必死に演じるという点で「ある意味すごくリアル」だったという。
しかし、「この作品を『たくさんの人に観ていただきたい』とは、今はまだ言う自信がありません」と吐露する土屋。その理由について、「今はまだ、自分で映像を観る勇気がなくて…自分で観る勇気がないものを『ぜひ観て下さい!』とはいえないじゃないですか?それってプロとしては未熟過ぎというか」と語るが、「この作品に出会う人が、自分を本当に大切にするってどういうことなのか、本物の生きる実感ってどこにあるのかって感じたり考えてくれたらと心から願うし、生きてるといろんなことがあるとは思うけど、同じ時代をあがきながら皆で一緒に歩いていきたい、とお伝えしたいです」と複雑な胸の内を明かしていた。