近畿大学とイオンアグリ創造は20日、産学連携包括協定を締結したと発表した。北海道恵庭市の近畿大学バイオコークス研究所が所有する農地にて、共同で循環型農業の研究やバイオコークスを利用したハウス加温栽培の研究、および就農人材の育成に取り組む。

産学連携包括協定(北海道恵庭市でのイメージ)

両者は今回の産学連携により、生産性が高く、かつ環境に配慮した農業を目指すという。農産物の安定供給に向け、実証実験を行うほか、バイオコークスのコスト面でのメリットおよびCO2削減の具体的なメリットを検証し、バイオコークスの普及を図る。

6月上旬より共同取り組みを順次開始し、9月よりバイオコークスを燃料に用いたハウス加温栽培について、同農地でトマトの栽培を通じた実証実験を実施する。また、循環型農業の確立に向け、同農地で発生した野菜の残渣など有機性残渣の活用について、産学連携で研究・実践する。

併せて、イオンアグリ創造の社員および地域の新規就農希望者の農場実習や作物栽培に関する研修を共同で行う。

今後は、同農地で栽培された野菜をイオン店舗で試験販売し、市場調査研究を行う予定のほか、近畿大学農学部等との共同研究などを計画している。

バイオコークスとは、あらゆる植物(バイオマス)から形成できる新しいエネルギー展開技術。石炭や灯油などの化石資源の代替を可能にすることから、実質的な地球温暖化ガスの削減ができるといわれている。