日本百貨店協会は20日、2014年4月の全国百貨店売上高を発表した。それによると、売上高総額(店舗数調整後)は前年同月比12.0%減の4,172億円となり、6カ月ぶりに前年を下回った。調査対象は84社241店。
消費増税直後は駆け込み需要の反動が大きく出ていたが、週を追うごとに影響は低減。また、各店で集客・販促企画が積極的に行われたほか、好天に恵まれたことから、月末には前年実績に近い水準まで戻す店もみられたという。
地区別の動きを見ると、増床・改装効果のある大阪(前年同月比9.0%減)を除く全地域で2桁減に。また、若干ではあるものの大都市10都市(同11.2%)の売上が地方(同13.6%)を上回った。
商品別では、美術・宝飾・貴金属が前年同月比38.9%減、高級寝具・呉服などのその他衣料品が同24.2%減、家具が同18.3%減など、駈け込み需要で前月大きく伸びた高額商品が大幅に減少したほか、まとめ買いの影響がみられた化粧品も同20.9%減と、大きく落ち込んだ。一方、主力の衣料品は同12.2%減、食料品は同4.7%減などと、反動の影響は小さく、商況全体を下支えした。
1997年4月の消費増税と比べると、主要5品目のうち、雑貨を除く4品目で減少幅は小さくなっていた。
訪日外国人については、花見客を中心とした旅行者が増えたことから、単月として過去最高の約61億円の売上を記録した。