有楽出版社は、新刊書籍「猫は神さまの贈り物<小説編>」・「猫は神さまの贈り物<エッセイ編>」を4月29日に実業之日本社より2冊同時発売する。

左から「猫は神さまの贈り物<小説編>」「猫は神さまの贈り物<エッセイ編>」

猫の舌のようなざらりとした読後感

このほど発売する2冊は、1982年に発行した"猫"をテーマにしたアンソロジー「猫は神さまの贈り物」を小説編、エッセイ編に分冊し、新たな作品を追加したもの。森茉莉、谷崎潤一郎、小松左京、木村荘八などの個性派作家たちが描く作品の数々は、"心の深部を猫の舌でざらりと舐められたような読後感"があるという。

「猫は神さまの贈り物<小説編>の作家陣は、森茉莉『黒猫ジュリエットの話』、吉行理恵『雲とトンガ』、室生犀星『猫のうた』『愛猫』、佐藤春夫『猫と婆さん』、小松左京『猫の首』、梅崎春生『大王猫の病気』、宮沢賢治『どんぐりと山猫』、金井美恵子『暗殺者』、星新一『ネコ』。全224ページ。

「猫は神さまの贈り物」<エッセイ編>の作家陣は、谷崎潤一郎『猫と犬』、奥野信太郎『養猫記』、木村荘八『我猫記』、大佛次郎『お通夜の猫』、豊島与志雄『猫性』、白石冬美『桃代の空』、吉行淳之介『モテる系統のネコ』、長部日出雄『家なき猫たち』、山本容朗『ネコと戌年作家』、熊井明子『私の猫がいない日々』、夏目漱石『猫の墓』、中村眞一郎『私の動物記・猫』、柳田國男『猫の島』、山崎朋子『わが家のライオン』、島津久基『銀の猫』。

また今回の改訂版では、新たに寺田寅彦の『舞踊』や、昭和初期の動物心理学者・黒田亮『猫にマタタビの誘惑』といった隠れた名エッセイを収録している。全180ページ。

2冊とも、カバーのイラストには、人気美術家・ミヤケマイの木版画を使用している。価格はいずれも1,600円(税別)。