――シングルのリリースに続いて、先ほどから何度も話に出ている1月3日の武道館のライブ映像が6月18日に発売されますが、あらためて武道館を振り返ってみると?

LiSA「武道館ではライブ中、ずっと悔しくて、悪い夢であってほしいとステージの上で何回も思いました。でも、みんなが応援してくれている姿をみて、みんなが応援してくれている自分を自分自身で信じなきゃダメだと思ったし、ここで止めてしまったら、みんながくれた日を無駄にしてしまうことになると思ったし、何が何でも私はここを走り抜けなければいけない、たとえ声が出なくなっても最後まで歌わなければいけないんだって思いました。もちろん歌は大事ですけど、最終的にそれだけじゃないはずだ、今の自分にできることを精一杯にやろうと思って乗り越えた武道館……。終わった後、『Rising Hope』の詞を書いているとき、いろいろな人に会って、いろいろな言葉をもらって感じたのは、もちろんあの日についてはいろいろな感想があると思うし、いろいろな評価があると思うし、私の中にも評価はあります。だけど、私がそれを決め付けることはできない。それが良いとも言わないし、悪いとも言わない。それは感じた人たちに決めてほしいですし、感じてほしいです。私が乗り越えられたひとつの理由として、オリンピックで浅田真央選手が、一日目のSPで自分の思っていた演技ができなかったのを観て、すごく自分と重なったんですよ。でも次の日に、きっちりアタマを切り替えて、完璧な演技をした。結局メダルには届かなかったけれど、彼女のドラマを観て、いろいろな人が感動したし、いろいろな人の心に残ったじゃないですか。それは、一日目の悔しさを乗り越えたことによって、みんなの心に残るものが作れたんじゃないかと思ったとき、私自身も、新たなドラマを作るチャンスをもらえたんじゃないかなって思いました。だから、ここからが大事。簡単なことじゃないし、すごく大変なことだけど、ここからが一番大事なんだって思えたことで、今回、『Rising Hope』を自信を持ってお届けすることができるんだと思います。武道館の映像をあらためて観たとき、私はすごく泣いたし、最初からずっと大丈夫かなって思いながら観ていたんですけど、それが何年か、何十年かはわかりませんが、いつかちゃんと愛おしく思えるような作品になればいいなと思っています。未来の自分への"アシアト"ではないですけど、みんなへの感謝、あの場所に連れて行ってくれたみんなへの感謝の意味を込めて、ちゃんと形として届けたいと思いました」

――ここからが一番大事ということですが、すでに次のライブツアーも決まっています

LiSA「これまではライブハウスがすごく好きだったんですけど、武道館を経て、大きな会場でも楽しめることがわかったんですよ。周りにスペースがある状態でも怖くなくなったので、ライブハウスだけじゃなく大きな会場でもやりたいなって思いました。次のツアーは、挽回戦のひとつだと思っています。やはり私を信じてくれたからこそ、みんな最後まで残ってくれたし、私と同じように悔しがってくれた。だからこそ"LiSAが一番悔しいよね"って言ってくれる人がたくさんいた。まだ信じてもらっている、まだチャンスをもらっていると思っているので、ここから挽回していかないといけない。その第一弾が『Rising Hope』であり、そして次のツアーになるんだと思っています」

――ツアーのあとには、富士急ハイランドでのイベントも控えています

LiSA「夏なので、夏らしく、野外で太陽を浴びながら、もしかしたら雨になるかもしれませんが(笑)、たとえずぶ濡れになっても、それが全部楽しく思えてしまうような、夏らしいライブをしたいと思っています」

――LiSAさんは雨女ではないですよね?

LiSA「私は雨女じゃないと思うんですけど、スタッフにちょっと(笑)」

――これから夏に向けてステージが目白押しですね

LiSA「年末に体調を崩したのが本当に悔しくて……。本当にすごくいろいろなことをやったんですよ。手洗いやうがいはもちろん、除菌も万全。でも、菌を寄せ付けないようにするためにいろいろやっていたら、なんだか自分の抗体までやられちゃったみたいで。それで風邪を引いてしまったんですけど、そこから治すための免疫力が残っていなくて……。もう悔しくて、悔しくて。あれだけやって風邪を引くんだったら、世の中の人みんな風邪引くわ! って思うぐらい」

――過ぎたるは及ばざるが如しということでしょうか……

LiSA「本当に神経質になり過ぎたところがあったんだと思います。そのあともちゃんと手洗い、うがいは続けていたのにインフルエンザになったり。ちゃんと予防注射もうっていたんですよ? もう本当にすべてが悔しくて悔しくて、これはもう免疫力をつけるしかないと思って、最近は黒ニンニクを食べています」

――黒ニンニクですか?

LiSA「黒ニンニクを毎日食べて、ヨーグルトも毎日食べて、さらにヤクルト(笑)」

――ブログとか拝見していて思うんですけど、LiSAさんはけっこう食べますよね?

LiSA「よく食べて、よく寝る。それが一番です! 毎日を楽しくするための一番の近道は、美味しいご飯を食べることですからね(笑)」

――これからも美味しいご飯をたくさん食べて、免疫力をつけてください(笑)。それでは最後にファンの方へのメッセージをお願いします

LiSA「『Rising Hope』は、私からはもちろん、『魔法科高校の劣等生』という作品からのメッセージもしっかりと込められた曲になっています。TVアニメ『魔法科高校の劣等生』のオープニングでは、『魔法科高校の劣等生』のメッセージ、『Rising Hope』のミュージックビデオからは私のメッセージ、いろいろな形でみんなに届くラブレターになればいいなと思います。しっかりと聴いていただいて、最高の景色をぜひデート(ライブ)で一緒に作りに来てください! よろしくお願いします」

――ありがとうございました

こちらは通常盤のジャケットイメージ

TVアニメ『魔法科高校の劣等生』のオープニングテーマ「Rising Hope」は2014年5月7日発売で、初回生産限定版、期間生産限定盤、通常盤の3ラインナップで、価格は初回生産限定版が1,600円(税別)、期間生産限定盤が1,600円(税別)、通常盤が1,200円(税別)。日本武道館ワンマンライブのBlu-ray/DVDは2014年6月18日の発売予定で、価格はBlu-ray版が5,800円(税別)、DVD版が4,800円(税別)となっている。

(C)2013 佐島 勤/KADOKAWA アスキー・メディアワークス刊/魔法科高校製作委員会