LIXILはこのほど、「男性のキッチン仕事参加に関する意識調査」の結果を発表した。同調査は20代から60代の既婚男女のうち、配偶者と同居しており、自分と配偶者が半年に数回以上キッチンを利用している人を対象として、3月25日~27日にインターネット上で実施。1,030名の回答を得た。

半数以上の男性が週に数回以上キッチンに立っている

半数以上の男性が毎日、または週数回以上キッチンを使っている

男性を対象に「朝晩それぞれキッチンを使う頻度」を尋ねたところ、半数以上の男性が毎日、または週数回以上使うと回答した。特に朝は32.0%の男性が「毎日」と回答するなど、キッチン利用が習慣化している様子がうかがえた。

年代別にみると、朝に関しては「毎日」と答えた割合は60代が突出して高く46.6%にのぼり、以下20代(32.0%)、30代(30.2%)と続いた。夜に関して「毎日」と回答した人は、朝と同様に60代(27.2%)が最も多かったものの、「週1回以上」という頻度で見てみると、20代が72.8%、30代が69.9%と、若い世代の方が利用率が高い傾向が見られた。

男性が行うキッチン仕事は、朝は「お茶入れ」、夜は「下げ膳」がトップに

夫のキッチン仕事、朝は「お茶やコーヒーを淹れる」が最多

「男性がキッチンで行う具体的な家事」について尋ねたところ、朝は「お茶やコーヒーを入れる」(58.8%)が最多。以下「食器の下げ膳」(53.8%)、「トースターでパンを焼く」(43.9%)などがあがった。一方、夜は「食器の下げ膳」(66.6%)が最多となり、「食後の洗い物」(58.4%)、「料理」(55.1%)が続いた。

夫のキッチン仕事、夜は朝より「料理」が増加

年代別に見てみると、朝に関しては、50・60代が「お茶やコーヒーを入れる」のスコアが高いのに対し、20代は「食膳の配膳準備」や「料理」、「食後の洗い物」のスコアが他の年代に比べ高く、家事分担が進んでいる様子が見てとれた。夜に関しても20・30代が各項目ともにスコアが高かった。

夫婦間のキッチン利用の現実と理想、現実は"夫1:妻9"の家庭が22%

キッチン利用の割合は「夫5:妻5」が理想だが現実は「夫1:妻9」が多い

「夫婦間における現在のキッチン利用の割合」について尋ねたところ、夫の利用割合を「10%(夫1:妻9)」と答えた人が22.2%と最も多い結果となった。ウエイト平均は「夫の利用割合が36.9%」となった。

また合わせて「夫婦間の理想の割合」についても尋ねたところ、夫の割合を「50%(夫5:妻5)」との回答が26.4%と最も多い結果となった。ウエイト平均は男性の平均が「(夫が)42.4%」、女性が「(夫が)43.4%」となり、男女ともに平均値はおよそ“夫4:妻6”という結果となった。

キッチン仕事を手伝う夫の姿に"下心"を感じたことのある女性が14.2%

30代女性の約2割は夫の下心を見抜いている

女性を対象に、「夫がキッチン仕事を手伝うとき、下心を感じたことがあるか」について尋ねたところ、14.2%の女性が「謝りたいことがある」「欲しいものがある」などの"下心"を感じたことがあると回答した。年代別にみると、最も"下心"を感じているのは30代(19.4%)だった。

一緒にキッチンに立つことのある夫婦が53.5%

世代が上がるほど、一緒にキッチンに立つ夫婦は減少

「夫婦で一緒にキッチンに立つことがあるかどうか」を尋ねたところ、「一緒に立つことがある」と回答した夫婦が53.5%と半数を超える結果となった。年代別にみると、若年層になるほど一緒に立つ割合が高い傾向が見られ、20代夫婦では61.7%にのぼった。

また「一緒に立つことがある」と答えた夫婦に、「1回あたりの平均時間」を尋ねたところ、全体平均は20.2分となった。年代別で最も平均時間が長かったのも20代で24.3分となっており、20代夫婦が最も夫婦の時間をキッチンで過ごしている世代であることが分かった。

一方、「一緒に立つことはない」と答えた夫婦に理由を尋ねたところ、「キッチンが狭いから」「邪魔だから・ケンカになるから」などの答えが多く挙げられた一方、「役割分担をしているから」「交代でやるから」「一方が料理中は、他方は子どもの相手をしているから」など、家事分担がしっかりしているゆえに一緒には立たないという意見も多く見られた。

キッチンに一緒に立つ夫婦ほど、夫婦間のコミュニケーションに満足している

一緒にキッチンに立つ夫婦のほとんどが「夫婦のコミュニケーションがとれている」

「夫婦間のコミュニケーションがよくとれていると感じるか」尋ねたところ、「一緒にキッチンに立つ」と答えた夫婦の実に92.9%が「コミュニケーションがとれている」と感じていることがわかった。一方、「立たない」と答えた夫婦で「コミュニケーションがとれている」と感じている割合は76.4%にとどまり、大きく差が開く結果となった。年代別に比較しても、各年代ともに「立つ」人が「立たない」人を上回る結果となり、一緒にキッチンに立つ人ほど夫婦間のコミュニケーションに満足している傾向が表れた。