JR東日本グループの日本コンサルタンツはこのほど、英国の高速鉄道新線計画「High Speed Two(HS2)」の推進主体であるハイスピードツー社(HS2社)との間で、経営全般から技術面までを含むコンサルティング契約を締結したと発表した。

JR東日本ロンドン事務所ビル外観(JR東日本提供)

HS2プロジェクトは、2009年1月に英国運輸省が発表した高速鉄道新線計画。ロンドンとバーミンガムを結ぶ第一期区間(約220km)と、バーミンガムからマンチェスターとリーズの2方面にY字に分かれる第二期区間(約310km)からなる。第一期区間は2017年に建設を開始し、2026年に開業予定。第二期区間は2030年頃開業予定となっている。

日本コンサルタンツは、同計画の推進主体であるHS2社に対し、高速列車のトンネル通過時に発破音や振動が生じる「トンネル微気圧波」の対策や、パンタグラフ騒音の対策、設備のメンテナンス管理、旅客案内を含む駅の管理など6項目についてコンサルティングを実施。レポートによる報告やワークショップによる意見交換などを行うという。

なお、JR東日本ロンドン事務所の開設も発表されている。5名が配置される予定で、英国を中心とする欧州の鉄道プロジェクト案件などに関する情報収集や市場調査、広報活動、および欧州における資材取引先の開拓などを行うという。開設日は4月15日。