渋谷区立松濤美術館と読売新聞社は、4月5日~5月18日に、美術作品を通して、猫と人との営みを紹介する「ねこ・猫・ネコ」展を開催する。

「睡猫図」原在正 絹本着彩 江戸時代 大阪市立美術館蔵

猫がモチーフの絵画・彫刻を87点公開

同展は、松濤美術館の32年ぶりのリニューアルを記念して開催する"猫"がテーマの特別展。

猫は古代エジプトで山猫を家畜化して誕生したという。日本へは仏教伝来にともない、船上でのねずみの害から経典をまもるためにもたらされたと伝えられている。以後、猫は人々の生活の中に溶け込み、「枕草子」「源氏物語」といった古典文学や、平安・鎌倉の絵巻にも数多く登場する。

近代以後も、愛猫家として知られる夏目漱石、朝倉文夫、藤田嗣治、猪熊弦一郎といった、多くの作家、画家や彫刻家が猫を題材にした様々な作品を残している。同展では、近世以後の猫が描かれた作品を中心に、中国・朝鮮の作品も含む87点の絵画・彫刻を公開する。

4月19日には、今橋理子氏(学習院女子大学教授)による講演会「福猫たちの図像学 - <江戸の動物画>の思考法」を開催。学芸員によるギャラリートークは、4月26日、5月6日、10日に実施する。

同展は前期・後期に分かれており、前期は4月5日~28日まで、後期は4月29日~5月18日まで開催。休館日は、4月7日、14日、21日、5月7日、12日。入館料は一般1,000円、大学生800円、高校生・60歳以上500円、小中学生100円。小中学生は、土・日・祝休日は無料。毎週金曜日は渋谷区民は無料。