フジテレビの深夜アニメ枠「ノイタミナ」のラインナップ発表会2014が21日、都内で行われ、4月以降の新番組情報が発表された。

左から司会の吉田尚記アナ、内山昂輝、片山福十郎、田辺留依、小野友樹

ノイタミナとは、フジテレビで毎週木曜22:00より放送している1時間のアニメーション枠。「animation」を逆さ読みした造語で、これまでのアニメーションの常識を覆す意味合いが込められている。これまでは地方局ごとに放送タイミングにばらつきがあったが、4月以降は可能な限り木曜深夜に揃えていくという。また、「フジテレビオンデマンド」&「dアニメストア」では、ノイタミナ作品の見放題サービスがスタートする。

今回発表された新規タイトルは以下のとおり。

・2014年4月放送:発表済)
『ピンポン』
『龍ヶ嬢七々々の埋蔵金』

・2014年7月放送
『残響のテロル』
『新編集版PSYCHO-PASS』(1時間枠)

・2014年10月放送
『PSYCHO-PASS 2』
『四月は君の嘘』(2クール)

・2015年1月放送
冴えない彼女(ヒロイン)の育てかた

・今冬劇場公開予定
劇場版『PSYCHO-PASS』(ノイタミナムービー第一弾)

・2015年劇場公開予定
『伊藤計劃ITOH PROJECT』(ノイタミナムービー第二弾)

『PSYCHO-PASS サイコパス』については、さまざまな新発表が行われた。まずは、2012年10月より2クールにわたって放送された第1期を全11話に編集した『PSYCHO-PASS サイコパス 新編集版』を2014年7月より放送。内容を削ることはできないという判断から、7月期は枠を後ろに30分拡大し、各週1時間×1クールという変則形式で放送される。そして、2014年10月からは完全新作の『PSYCHO-PASS サイコパス 2』が放送され、今冬には"ノイタミナムービー"第一弾として劇場版『PSYCHO-PASS』が公開される。

"ノイタミナムービー"は、ノイタミナ枠の10周年を記念し、ノイタミナを冠する劇場アニメを製作していくプロジェクト。発表会では早くも第二弾として、伊藤計劃氏による『虐殺器官』『ハーモニー』を2015年劇場公開することが発表された。伊藤氏は、2007年に『虐殺器官』でデビューしたものの、2009年に『ハーモニー』を発表してほどなく34歳で夭逝したSF作家。同氏が残した遺作がノイタミナムービー第二弾として制作される。

7月放送の『残響のテロル』は完全オリジナルの新作で、渡辺信一郎監督、音楽は菅野よう子氏という『カウボーイビバップ』コンビとなる。キャラクターデザインは中澤一登氏が担当。10月放送の『四月は君の嘘』は、新川直司原作で、漫画誌『月刊マガジン』(講談社刊)連載の同名原作をアニメ化。アニメーション制作はA-1 Pictures、監督はイシグロキョウヘイ氏が務め、2クール放送を予定している。

2015年1月放送の『冴えない彼女(ヒロイン)の育てかた』は、丸戸史明氏の同名ライトノベルをアニメ化。原作者の丸戸がシリーズ構成・全話脚本に参加する。会場で上映された作品紹介PVには丸戸氏自身が書いた「ノイタミナってもっと志が高い作品をアニメ化するんじゃないの?」という台詞があったが、人気ライトノベルをノイタミナがどのように料理するのか期待がかかる。

発表会冒頭の新番組紹介コーナーでは、出演キャストがトークを行った。『ピンポン』からは片山福十郎、内山昂輝が登場。こういったイベントは初参加だという片山は、「僕は声優自体が初めての経験でしたが、一人のアニメファンとしてこんなアニメは見たことがありません。絶対にすごい作品になると思います」、内山は「(内山が演じる)スマイルは、こんなにほしいと思った役はないです。原作まんまで制作が進んでいて、世界に通用するアニメになっていると思います」と作品をアピールしていた。

4月放送のもう一作品『龍ヶ嬢七々々の埋蔵金』からは田辺留依、小野友樹らが登場。田辺は作品について「いろんな魅力が詰まった作品だと思います。私が演じる龍ヶ嬢七々々は10年前に殺されて、地縛霊として住み着いてる女の子なんです。かわいい女の子あり、バトルありですので、気軽にプリンを食べながら見て頂けたらと思います」。小野は「重護が七々々のいるアパートに住んだことをきっかけに、ダンジョンや宝探しといった冒険に巻き込まれていく物語です。謎解きの要素を楽しんでもらってよし、何も考えずに見ても楽しい作品だと思います」と語っていた。