異国の革命を支援し続けた映画界の風雲児、梅屋庄吉と妻・トクの波乱に満ちた夫婦を描いた特別ドラマ『たった一度の約束~時代に封印された日本人~』(テレビ東京系)が、2月26日21時から放送され、俳優・柳葉敏郎と女優・夏川結衣が夫婦役を演じることが17日、明らかになった。

ドラマ『たった一度の約束』で夫婦役を演じた柳葉敏郎(左)と夏川結衣(中央)

梅屋庄吉は、日本活動写真株式会社(のちの日活)を設立し、日本の映像産業発展の礎を築いた人物。彼は、映画興行で成功を収めた一方、香港で中国の革命家・孫文と出会い意気投合。事業で得た莫大な富を孫文に送り続け、辛亥革命を成功に導く支援を行っていた。そして妻・トクも、国や人種を越えて"無償の愛"を貫く庄吉の思いを受け止め、活動を支えていく。

主人公の梅屋庄吉を演じるのは柳葉、妻のトクは夏川で、実際の資料や映像を織り込んだノンフィクションドラマとして描かれる。ドラマは、なぜ梅屋は、たった一度の約束で異国の革命を支援し続けたのか?」という謎をテーマに、ストーリーが展開される。

今回初めて梅屋庄吉という存在を知ったという柳葉は、「『すごい人だな』というのが最初の感想」とコメントし、「当たり前の愛だったり、当たり前の挑戦であったり、当たり前の夢であったり…というものが、シンプルに純粋に描かれている作品です。庄吉さんからは、人が生きていくうえで持っていなければいけないのではないか、と思う人間像を感じます」と語った。

妻・トクを演じる夏川は、「志を持った人と一緒に暮らすこと、支えること。言葉は多くなくても感じるもの。それだけで、(トクさんは)とても幸せだったのではないか、そしてこの夫婦はとても愛し合っていたのではないか、と本を読んでも思いますし、柳葉さんと共演させてもらって体感しました」とコメント。また、「ちょっとした休憩中の会話でも柳葉さんと『庄吉さんはこうだな』『トクさんはこうだな』と冗談めかして話ができるくらい、どこか共感しながらやれたことがうれしかった」と撮影を振り返った。

プロデューサーの浅野太氏も「豪快に生きた男の心には"無償の愛"があふれていました。その核心に触れた時、年齢や性別を超えて、多くの視聴者の方がきっと心を動かされると思います」と手応えを感じている。