イオンは、同社が取り組む2020年構想(ecoプロジェクト)の中の1つの取り組みとして、2007年より全国チェーンの小売業として国内初となる「レジ袋無料配布中止」を一部店舗にて開始しているが、2013年11月1日からはレジ袋の無料配布を全面終了する。
日本でのレジ袋消費量は1秒ごとに951枚!?
日本における2007年1月1日からのレジ袋消費量は約2040億枚。1秒ごとに951枚のレジ袋が消費されている現状で、「レジ袋」が環境に及ぼす影響は、地球温暖化白書によると、
【石油資源の枯渇】
レジ袋1枚につき約20mlの石油を使うため、年間300億枚×20ml=60万キロリットル(2リットルのペットボトル30億本分)の石油が使われている計算。レジ袋を使わなければ、それだけの石油が削減される。
【ゴミの増加】
使い終わったレジ袋のほとんどがそのまま廃棄され、ゴミとなっている。また、レジ袋に水気の多い生ゴミを入れることが、ゴミの重量を増やしている。
【自然界への影響】
レジ袋の中には、土に返ることなく自然界に残るものもあるため、山や川、海などに捨てられたレジ袋を野生の動物・魚が飲み込み、窒息するといった問題が起きている。
これだけでも、「レジ袋」の削減が、環境保全に対して大きく貢献することがわかるだろう。
イオンが目指す環境保全「2020年構想」
11月1日からレジ袋の無料配布を終了するのは、イオンが取り組む2020年構想(ecoプロジェクト)の中の1つの取り組み。
【イオンの2020年構想】
・へらそう作戦 …… エネルギー使用量の50%をへらす
・つくろう作戦 …… 再生可能エネルギー20万kWをつくる
・まもろう作戦 …… 全国100カ所の店舗を防災拠点にする
イオングループではこれまでにも「CO2の185万トン削減」(2008年に開始し、1年前倒しで達成)に加え、「971万本の植林」、「万里の長城周りの森の再生」(苗木を植えるプロジェクト)など、削減環境保全についてさまざまな活動を行っている。レジ袋についても、ただ削減するだけでなく、国際的認証機関よりバイオマス検証マークを世界で初めて取得。バイオマス素材の含有量は70%に達している。
イオンでは、レジ袋の無料配布を行っている店舗においても、適量配布を徹底するとともに、「マイバッグ持参運動」「マイバスケット持参運動」を推進。地域ぐるみでのレジ袋の使用削減に取り組むことで、昨年度のレジ袋削減枚数は18億枚に達し、167,000トンのCO2排出量削減につながったという。
なおイオンでは、レジカゴ用(商品を食品ポリ袋に入れ替える手間なく、そのまま持ち帰ることが可能。標準的な自転車のカゴにもスッポリ入るサイズ)や風呂敷など、豊富な種類のマイバッグを備えているので、こちらもあわせてチェックしておきたい。