JR東海は11月27日10時から、新幹線鳥飼車両基地にて「総合事故復旧訓練」を行う。大規模災害を想定した訓練、乗客の救助訓練、その他自然災害などによる異常時対応訓練の3項目がテーマとなる。

脱線復旧訓練

トロリ線断線復旧訓練

訓練は事故発生時の速やかな復旧体制の確立や社員の技術力向上、若手社員への技術継承、系統を超えた連携の確立などを目的に実施。大規模災害を想定した訓練では、車両復旧機材を使用し、脱線した新幹線車両を線路上に載せる「脱線復旧訓練」、自走不能になった台車に搬送仮台車を装着する「搬送仮台車装着訓練」、ヘリコプターによる復旧機材の運搬訓練などが行われる。線路内設備等が損傷した場合を想定し、衛星車による現地画像の伝送、およびNTT回線以外の連絡通信手段を使用する訓練も行う。

乗客の救助訓練では、列車内に火や煙が発生したことを想定し、乗客を安全な車両へ避難誘導する訓練や、線路上へ降りる際に使用する非常用脱出梯子の取扱い訓練などを実施。その他の異常時対応訓練として、架線に付着した飛来物を除去する訓練、大雨による河川増水時に橋脚の健全度を測定する「衝撃振動試験訓練」などが行われる予定。当日は関係会社を含めて1,200名が参加し、16時30分までの間、全35項目にわたる訓練に取り組む。