東京電力は9日、ジャバラハウス内にある淡水化装置(逆浸透膜式:RO-3)近くでの作業において、協力企業作業員が誤って配管の接続部を外し、水漏れが発生したと発表した。
水漏れが起きたのは9日午前10時1分頃。漏えい範囲は、ジャバラハウス内の堰全域の約60メートル×約12メートル×深さ数センチメートル程度で、堰内にとどまっているという。水漏れは、配管の接続部をつなぎ直すとともに、配管付近の弁を閉めたことで、午前10時50分に停止した。
また、漏えい箇所は淡水化装置上流側の配管で、漏えいした水は第2セシウム吸着装置(サリー)処理後の水、つまり淡水化装置で処理を行う前の水であることを確認。同社は現在、漏えい水のサンプリングを実施している。なお、10月4日に同社が発表した8月13日採取分の淡水化装置処理前の水からは、ベータ線を放出するストロンチウムなどの放射線物質が1リットル当たり3,700万ベクレル検出されている。
このため同社は、9日午前11時10分に東京電力株式会社福島第1原子力発電所原子炉施設の保安および特定核燃料物質の防護に関する規則第18条第12号「発電用原子炉施設の故障その他の不測の事態が生じたことにより、核燃料物質等(気体状のものを除く)が管理区域内で漏えいしたとき」に該当すると判断した。