「グランサンクタス淀屋橋」外壁前面

オリックス不動産はこのほど、大阪府・淀屋橋に「グランサンクタス淀屋橋」を竣工した。

歴史・文化的景観保存が実現

同物件では、歴史的建築物である旧大阪農工銀行ビルの、全長約30mからなる外壁の一部を「曳家(ひきや)工法」により2mから4m移動し、原形のまま再利用した。同ビルは大正7年に竣工し、約1世紀にわたって大阪の歴史的名建築のひとつとして市民に親しまれてきた。外壁は、正面部分にイスラム建築に見られる唐草文様やアラベスク文様が施され、近代建築の醍醐味である建物のコーナー曲線が美しく保存されている。

同物件の特徴は、2階住戸にある、保存外壁の高さを利用した、約4.4mの天井高を有するロフト付リビングダイニング。また、エントランスロビーの一部に、旧建物で使われた木材を保存して移築している。さらに、「大阪市防災力強化マンション」の認定を受け、省エネルギー対策等級の最高等級である「4」を取得した。

旧大阪農工銀行ビルの外壁を活かした外壁

所在地は、大阪府大阪市中央区今橋3-2-2。鉄筋コンクリート造で地上13階、地下1階建。総戸数は60戸となる。