松本人志監督作『R100』(10月5日公開)の地上波放送用に制作されたCMが、急きょ差し替えになったことが27日、明らかになった。

差し替えになった『R100』のCM

映画『R100』の公開を告知するために制作された同CMは、21日から地上波全局での放送を予定していたが、その内容に放送局から「待った」がかかった。明確な理由は明らかになっていないが、放送倫理上に問題があったとされ、その修正版が21日から23日まで放送された。それぞれのバージョンは現在、YouTubeで公開中。

問題の15秒間の映像は、冒頭で「この映画はフィクションです。CGや特殊造形などの高度な技術を駆使し、生きとし生けるものすべての出演者(子供・動物等)の体調・人権を充分に尊重して撮影されています」という注意喚起が表示される。女性の高笑いとムチを打つ音が鳴り響く中、画面はモザイクに切り替わり、「※15歳未満の方はご覧になれません」の文字が浮かび上がる。修正版はそのモザイクの部分がすべて黒塗りになり、多少の"刺激"を抑えた内容となっている。

『R100』は、松本監督にとって『大日本人』(2007年)、『しんぼる』(2009年)、『さや侍』(2011年)に続いて4作目となる監督作品。大森南朋が演じる主人公の片山貴文が、謎のクラブ「ボンデージ」に入会することをきっかけに、美女たちに翻弄される姿を描いている。今年5月に行われた会見で、同作を「むちゃくちゃな映画」と語っていた松本監督。映画と同様、松本イズムを踏襲してタブーに挑んだCMだったが、さすがに"大人の事情"には勝てなかった。