映画『上京ものがたり』の初日舞台あいさつが24日、都内で行われ、キャストの北乃きい、池松壮亮、谷花音と森岡利之監督が出席した。

左から、池松壮亮、谷花音、北乃きい、森岡利之監督

同作は、西原理恵子の自伝的同名漫画(小学館刊)を映画化した一人の女の子の成長物語。美大に通うために上京してきた菜都美(北乃)は、アルバイト先のキャバクラで出会った良介(池松)と一緒に暮らし始める。美大での成績は最下位で、上京したことを後悔する菜都美だったが、あることをきっかけに絵の道に進むことを決意し、出版社への売り込みに奔走する――というストーリーで、映画は全国公開中。

主演の北乃は「公開日を勘違いしてて……。先週見に行こうとしたらどこもやってなかった」と天然エピソードで笑わせ、「夢を追いかける者同士、共感できました。菜都美を見てると何事も一度はやってみよう! という気持ちになって、背中を押されました」と自信を持ってアピール。菜都美が上京してから作家デビューするまでの成長を描いた同作だが、「上京したての頃は、きゅうりにマヨネーズを付けるところから始めた。私の原動力はご飯なので、ご飯を炊けるようになってからは元気になった」と上京当時を振り返り、「趣味を仕事にするのは大変だけど、諦めないことが大事」と力強く語った。

同作で映画初出演の谷は、「緊張してたけど、監督やきいちゃんが優しくしてくれたので楽しかった」とリラックスして撮影に臨めたようで、「みんなで富士山が見える公園でピクニックをしてカニを食べました。美味しかったです」と"サイバラ水産"からの差し入れも楽しんだ様子。また、夢を追いかけるという同作の内容にちなみ、将来の夢を聞かれた谷が「人の髪の毛をいじるのが好きなので、ヘアメイクさんになりたいです」と笑顔で答えると、北乃は「9年くらいバレエをやっていたので、バレリーナになりたかった。熱が40度あってもレッスンに行ってたくらいで、バレエで食べていこうと思ってました」と子どもの頃の夢を明かしていた。