マイナビは、2014年春卒業予定学生を対象とした、企業の採用状況と学生の就職活動状況、内定状況、今後の見通しをまとめた「2013年度就職戦線総括」を発表した。主な調査資料は「2014年卒マイナビ企業新卒採用予定調査」、「2014年卒マイナビ大学生就職意識調査」、「2014年卒マイナビ大学生就職モニター調査」など。
すぐに海外で働いてみたい人は約6%にとどまる
グローバル人材への志向を調べるため、「卒業後すぐ海外で働きたいか」と聞いたところ、「すぐ海外で働いてみたい」は全体の6.2%にとどまったが「将来は海外で働いてみたい」を合わせると39.7%と、海外志向がある学生は全体の4割に達した。
「海外で働く場合の希望勤務地」については、北米や欧州諸国、オセアニアが上位。一方で、外務省の資料で実際の赴任地を見ると、学生があまり希望しない中国や東南アジアが大きなウエイトを占めており、グローバル人材を育成するには日本人の主な赴任地域に対する理解の促進も必要なことがうかがえる。
グローバル志向が高い人の方が内々定率も高くなる傾向に
2014年卒マイナビ大学生ライフスタイル調査(2013年1月)で実施した海外勤務の希望度をグローバル志向(=海外志向)と捉え、グローバル志向が高いグループと低いグループで内々定率(4月末)を比較してみたところ、「グローバル志向の高い学生」の内々定率が39.1%だったのに対し、「グローバル志向の低い学生」は32.4%だった。これを、国公立・私立の地区別で比較してみると、関西私立を除き、おおむねグローバル志向の高い学生の方が内々定率が高いという結果が出ている。
グローバル志向の高い学生は、好奇心を持ち目標に向かって努力する
グローバル志向の高低をマイナビの適性診断「MATCH」の結果と掛け合わせて算出。その結果、グローバル志向の高い学生の「パーソナリティー診断」では、I「想像」、G「開放的」、A「努力志向」の項目が高くでることから、旺盛な好奇心を持ち、人あたりがよく、大きな目標に向かって努力する傾向にある。
また、「バリュー診断」では「文化」が、グローバル志向の低い学生より高く、積極的にほかの文化を受け入れようとすることに価値を見いだす傾向がみられた。