子どもにも親にも"ウケる"アプリが満載
「人は選択肢が多いと選びきれない」と言うが、アプリに関しても同じである。子ども向けアプリは数えきれないほど存在するため、どれがいいのか分からない…!! という人も多いのではないだろうか。その点、このtap meには子どもが楽しめて、且つ"親ウケ"もいいアプリがあらかじめ厳選・内蔵されているので、安心して子どもに遊ばせることができる。
我が家の息子がまずハマったのは、iOS版やAndroid版がすでに好評価を得ている動物アプリ「REAL ANIMALS HD」だ。タップの度に3Dで再現されたリアルな動物が現れるという"バーチャル・サファリパーク"的なアプリなのだが、ビジュアルの美しさもさることながら、英語の名称や生態などが学べる教育的な側面があることも、親としては見逃せない。
にもかかわらず、狂ったようにタップを繰り返し、ただただ動物を出現させ続ける我が子……。若干4歳の息子に図鑑的な楽しみ方を期待するのは、間違いだったのか!? しかし、見慣れぬ動物が現れると、次第に「これ何?」と聞くようになった。"楽しく遊んで学べる"の商品キャッチフレーズに偽りはなかったのだ……!
また、写真をプリクラ風に加工できるメガハウス謹製のカメラアプリ「ガールズデコカメラ」もお気に入りの様子。tap meにはインカメラとアウトカメラがそれぞれ搭載されているので、他人や風景はもちろん、自分撮りも可能だ。本来ならおマセな女の子にピッタリなアプリなのだが、カメラ好きの我が子もゲラゲラ笑いながら家庭内パパラッチを多いに楽しんでいた。
さらに、平仮名をなぞって学べる「ひらがななぞり」も親ウケの良いアプリの1つだろう。点線で表示された文字をなぞって書くだけなのだが、書いた字を丸や花丸などで評価してくれるので、"ペン習字"感覚で大人も楽しめそうである。息子には若干早かったようなので、今回は大人が書いたひらがなの"読み"を当てるというゲームを楽しむことにした。
このほか、効果がありすぎる…などと話題になった「おにから電話」や、兄弟でtap meを共有する場合や利用シーン別に表示アプリを個別設定できる「あんしんキッズロック」、ここ最近の"キョウリュウ"ブームにピッタリの「恐竜大図鑑」、音とお絵描きが同時に楽しめる「おとおえかき」などなど、教育系アプリからエンターテイメント系アプリまで、バランスよく揃っている印象だ。
しかも、アプリは同社独自の「キッズアプリマーケット」から追加入手することも可能。子どもの年齢に合わせてアプリも入れ替えていけるので、対象年齢は4~8歳となっているが、それ以上に長く使えそうに感じた。
便利な管理機能
冒頭でも触れたが、tap meの特徴の1つとして「使い過ぎ防止タイマー機能」がある。お気に入りのアプリが増えるにつれて、使用時間も長くなってしまいがちだが、あらかじめ使用時間をセットしておけば、それ以上は「パパママモード」のパスワードを入力しない限り、使えなくなるのだ。
この機能がもたらす安心感は計り知れない。いちいち「もうやめなさい!!」などと叱る必要もなくなるし、使用時間をあらかじめ決められるので、5分だけ、10分だけといった短時間の利用もしやすくなる。また、タイマー作動時のロック画面も工夫がされており、tap meの寝顔が表示されるようになっている。「tap meが疲れて寝ちゃったね」などと子どもが納得しやすい、という訳だ。
また、パパママモードでは、初期設定をいつでも変更可能。子どもの成長につれて、フィルターなしのブラウザやメール機能、アプリマーケットなどをキッズモードで利用できるよう設定することができる。また、この画面では、アニメや特撮系動画などが楽しめる「バンダイチャンネル」専用アプリの表示切替も可能。バンダイグループである同社ならではのうれしい機能だ(月額1,000円で見放題、一部無料動画あり)。
1週間ほど使ってみて
とりあえず購入から1週間ほど使ってみた。まだ目新しいということもあってか、我が子はすっかりtap meの虜である。親としても、スマホを子どもに貸し与えていた頃と比べると、やはり安心感が圧倒的に違う。さらに、「○○したらtap meしていいよ」という殺し文句ができた結果、子どもの生活リズムに余裕ができるという意外な副産物もあった……!
あえて難点を言うなら、やはり大人がガッツリ使うには若干物足りなさを感じることだろうか。搭載されているOSもAndroid 4.0と微妙に古いので、最新版に慣れている人は使い勝手に戸惑うこともあるかもしれない。しかし、この点について同社は、"Android 4.0まではFlash Playerに対応しているから"という理由を挙げている。子ども向けの教育系サイトでは、まだまだFlashアニメーションが多用されているからだ。本機はあくまで子ども向けなので、この辺りは仕方のないことだろう。とはいえ、ごくごく一般的なブラウジングには充分な性能を備えていると思う。
国内でも徐々に関心が高まりつつある「キッズ・タブレット」。もはやデジタル機器と無関係ではいられないこのご時世、tap meは幼い子どものガジェットデビューに最適な一台といえるのかもしれない。