歌舞伎俳優の市川海老蔵、市川染五郎、尾上松緑、尾上菊之助、片岡愛之助、中村勘九郎、中村七之助が29日、9月1日から25日にわたって公演される「九月花形歌舞伎」の制作発表に出席した。

左から中村七之助、片岡愛之助、尾上菊之助、市川染五郎、尾上松緑、市川海老蔵、中村勘九郎、夢枕獏

「九月花形歌舞伎」では、花形による古典と新作を上演。現在の歌舞伎界を彩る市川染五郎、尾上松緑、尾上菊之助、市川海老蔵、片岡愛之助、中村勘九郎、中村七之助といった花形俳優が一堂に会し、昼は古典の大作『新薄雪物語』と舞踊の名曲『吉原雀』を、夜には夢枕獏原作の新作『陰陽師』に挑む。

この日はキャスト陣と原作者の夢枕獏による記者会見が行われ、『陰陽師』で安倍晴明役を演じる市川染五郎は「新作の『陰陽師』で安倍晴明をやらせてもらえるのはうれしい限りで楽しみでもあります。『陰陽師』は映画や舞台など色んな分野で形になっていますが、僕は歌舞伎で上演されることがベストだと思っています。夢枕さんが書いた小説以上のものにしたいですね」と話し、平将門役の市川海老蔵も「皆様方と一緒に古典を守り、新しい『陰陽師』に挑戦して力を合わせ、新しいものが見つかるように精進していきたいと思います」と意欲を見せた。

一通りのあいさつが済んだ後に、報道陣との質疑応答が行われ、鈴木おさむのラジオ番組に出演して「布団から9,000ボルトの電流が流れる」と発言した市川海老蔵に質問が集中。「こだわっている寝具で舞台に影響は?」と尋ねられた市川海老蔵は「睡眠も我々の仕事だと思っています。25日間の舞台を務めることは体力勝負ですから。一生懸命寝ますよ」と回答し、さらに続く報道陣の質問に「ベッドのCMの会見じゃないので(笑)」と思わず苦笑い。また、今年2月に結婚して12月に第1子が誕生する予定の尾上菊之助は「家族が増えることはうれしいことですし、それ以上に責任感が増えることですから、しっかりと務めて行きたいと思います」と話していた。