総務省は31日、2013年4月分の家計調査報告(2人以上の世帯、速報)を発表した。それによると、全世帯の消費支出は30万4,382円となり、価格変動の影響を除いた実質で前年同月より1.5%増加した。増加は4カ月連続。名目では同0.8%増、前月比(季節調整値)では実質4.6%減となった。

消費支出の内訳を見ると、10項目のうち7項目が前年同月比(実質、以下同)で増加した。このうち、食料は同2.7%増の6万6,382円。増加は2カ月連続で、野菜・海藻、肉類などの支出増が要因と見られる。住居は同19.2%増の1万8,048円。設備修繕・維持などが増え、同じく2カ月連続で増加した。家具・家事用品は同10.2%増の8,825円。増加は3カ月ぶりで、家庭用耐久財や家事用消耗品などが増えた。教養娯楽は同5.6%増の3万494円。増加は4カ月連続で、教養娯楽サービス、教養娯楽用耐久財などが増えた。

一方、前年同月より減少したのは3項目となった。光熱・水道は前年同月比7.3%減の2万4,054円。電気代やガス代などが減り、3カ月連続で減少した。交通・通信は同2.0%減の4万2,061円。減少は15カ月ぶりで、自動車等関係費や交通が減った。教育は同12.5%減の2万902円。授業料等や補習教育などが減り、2カ月連続のマイナスとなった。

2人以上の世帯のうち勤労者世帯の実収入は、前年同月比2.9%増の47万9,854円となり、2カ月連続の増加。可処分所得は同0.5%増の38万5,584円で、同じく2カ月連続で増加した。

実収入及び可処分所得の対前年同月実質増減率の推移(2人以上の世帯のうち勤労者世帯)(出典:総務省Webサイト)

実収入の内訳は、世帯主収入が前年同月比1.6%増の35万9,914円で、2カ月連続の増加。定期収入は同0.1%増の34万9,193円で、同じく2カ月連続の増加となった。配偶者の収入は同16.0%増の5万7,038円で、17カ月連続のプラス。また、配偶者の収入のうち女性のものは同16.7%増の5万6,543円となり、18カ月連続で増加した。他の世帯員収入は同19.0%増の1万497円で、7カ月連続で増えた。

一方、消費支出は前年同月比1.1%増の34万423円で、15カ月連続の増加となった。平均消費性向は88.3%で、前年と比べて0.5ポイントの増加。季節調整値では73.2%と、前月より4.1ポイント低下した。