ロックバンドのX JAPANが20日、東京・デックス東京ビーチ内の施設「マダム・タッソー東京」にて行われた等身大フィギュアお披露目会に出席した。

1年9カ月ぶりに日本で集結したX JAPANメンバー(左からPATA、HEATH、YOSHIKI、TOSHI、SUGIZO ※メンバーの間に立っているのが等身大フィギュア)

5人のメンバーが日本で揃うのは、2011年8月のサマーソニック会場での会見以来、1年9カ月ぶりのこと。YOSHIKIは「僕対誰かが会うことはあるんですけど…変なバンドですね」と笑顔を見せ、2度目となるワールドツアーを計画中であることを明かした。詳細については避けたものの、「真剣に考えてます。一筋縄ではいかないバンドなので、いろんな問題を解決しつつ、前に進んでいくといいなと思います」と話し、「TOSHIの声であったり、僕の首とか体だったり、みなさんいろいろ傷を負っているのでキャンセルなどにならないように無謀ではないプランを考えないといけないと思っています」と現状を伝えた。

また、「前回は北米からはじまったんですが、次は日本からかなとなんとなく考えています」と日本公演へのこだわりを見せ、「前回はアルバムを出さないで回ったんですが、そういう名刺みたいなものを持って回りたいなというのはあります」とニューアルバムのリリースを示唆。「X JAPANって再結成してから1枚もアルバム出していないんですよ。そういう珍しいバンドですね」と言いつつ、「人形出す前にアルバム出せよっていう話ですよね(笑)」と自らに突っ込みを入れ、会場の笑いを誘った。

4人のフィギュアは、全身150~200カ所の採寸から4カ月を経て完成し、製作費は1体約2,100万円。マダム・タッソーでロック・バンドメンバーがフィギュアになるのは、ビートルズ、ジョナス・ブラザーズに続いて3組目ということもあり、YOSHIKIは「光栄ですね」と喜びながらも、3人より一足早く2011年に完成していた自分のフィギュアと久しぶりに対面し、「前となんか顔が変わってる気がするんですけど、そっくりですかね?」と不安げだった。また、各メンバーも自身のフィギュアを見比べ、PATAは「こいつとあんまり一緒に飲みに行きたくないですね。似てるんです…よね?」、HEATHは「デジタルものが多い中で、アナログでこういうすばらしいものができるなんていいなと思います」、SUGIZOは「(自分の年齢と比べて)半年間若いですから、今後の戒めにもなりますよね」とコメント。一方、自身のフィギュアだけが不在のTOSHIは、「オファーが来た時にスケジュールのタイミングが合わなくて、返事を少し待っていたら次回の順番ということに」と採寸に間に合わなかったことを明かした。

会見の終盤、TOSHIは「今日は、X JAPANのメンバーが集まって非常に珍しい光景。とても感激しております。また、みんなで力を合わせていろんな壁をブチ破りながら進んでいきたいなと思っています」と意気込みのコメント。YOSHIKIはアルバムの未発表や日本での活動から遠ざかりながらも世界中に多くのファンがいることに触れ、「色んなドラマがあって広まったと思うんですね。今もそれは続いていると思うんですけど。メンバーが亡くなったりだとか…いろんなドラマがどこをとってもあるような。それでも前に進んでいるというのをみなさんに共感してもらって、自分たちの音楽が少しずつ認められていったんだろうなと思います」と語り、「ワールドツアーでは日本のみなさんにも会いたいですね。X "JAPAN"っていうくらいですから」とファンに向けてメッセージを送っていた。

各メンバーのフィギュアは、同施設内のミュージックエリアに展示される。