超パーティーを楽しむのに年齢も性別も国籍も関係ない。問われるのはニコ動が好きかどうか、それだけだ

ステージ上で書道を披露したユーザーも。実は書道もニコニコ動画では隠れた人気ジャンルである

中学生の「僕(あおい)」と小学生の「りりり」が大人顔負けのダンスで観客を魅了する

ニコニコ動画に歌を投稿する「歌い手」の人気はもはやちょっとしたアイドル並みである

演奏で使われる楽器もベースやギターだけではない。口笛や電話(!)、手おならなど何でもありだ

国際色豊かだったのも今回の超パーティーの特徴。中国、フランス、イスラエルなど世界中から"ニコ厨"が集まった

なんとニコ動ユーザーだけで結成されたオーケストラも登場。ニコ動で人気の楽曲をメドレー形式で演奏し、大きな反響を呼んでいた

出演者の幅も広いが、超パーティーIIは楽曲やパフォーマンスの幅も広い。ライブなので歌やダンスや演奏があるのは当然として、他にも「ゲーム実況」や「生主(ニコニコ生放送ユーザー)による声マネ対決」などがステージ上で繰り広げられ、大きな盛り上がりを見せていた。特に「ゲーム実況」コーナーがスタートしたときの会場の歓声はすさまじく、その人気ぶりに改めて驚かされた。

初日のハイライトは川越シェフの登場だろう。ステージ上では実際にパスタを調理し、会場から選ばれた観客に振舞った

また、初日には川越シェフが姿を見せ、ニコ動ユーザーで歌手としてメジャーデビューも果たしているぽこたと共演。ぽこたが歌っている後ろで料理を作るという斬新なパフォーマンスを披露し、会場を爆笑させていた。普通なら絶対にありえない光景だが、そこにあえて突っ込んでいくのがニコ動スピリットである。初期のアングラ臭はだいぶ薄れてしまったが、この精神が残っているうちはニコ動が単なるテレビの受け皿に成り下がることはないだろうと感じた。

ボーカロイドステージでは初音ミクをはじめとするボーカロイドキャラクターが続々出演

透明なボードで背景が透けるため、本当にステージに立っているかのように見える

昨年からパワーアップしていたといえば、ボーカロイドによるパフォーマンスが挙げられる。ディラッドボードと呼ばれる透明な特殊スクリーンをステージに配置し、そこにプロジェクターを使ってCGを投影。すると、客席からはまるでキャラクターが本当にステージにいるかのように見えるのだ。これは超パーティーだけでなく、ミクパなどでも使用されている注目の技術である。

どんな演出も思いのまま。バーチャルアイドルの本領発揮だ

動画が集まってミクの翼になるシーンは思わずうるっとしてしまう

CGモデルの挙動も回を重ねるごとになめらかになってきており、今回のパフォーマンスではほぼ完璧ともいえる自然な動きを見せていた。また、翼が生えたり、宙に浮いたり、衣装の早着替えを披露したりと、生身の人間ではできない演出が楽しめるのもボカロステージならでは。演出面でも昨年よりさらに洗練されていて、スタッフの円熟を感じるステージに仕上がっていた。

来年はもしかしたらあなたがステージに立っているかもしれない。それが決して非現実的でないところがニコニコ動画のすごいところだ

出演者を見たときは昨年ほどのワクワク感がなかったのだが、実際に参加してみると、演出面の向上が著しく、きっちり楽しませてくれたニコニコ超パーティー。大事なところでマイクが切れるなどのトラブルも起きていたが、4~5時間ものイベントを2日連続でとなると、何もない方が奇跡だろう。

すでに来年の同時期に「ニコニコ超会議3」が開催されることは決定しているので、おそらく「ニコニコ超パーティー3」も行われるはず。この手のイベントは3回目が正念場。何を見せてくれるのか、今から期待したい。