タレントの中川翔子と柔道ロンドン五輪57キロ以下級金メダリスト・松本薫が28日、3月30日公開されるアニメーション映画『ドラゴンボールZ 神と神』の公開アフレコを都内で行った。さらに、本作で孫悟空、孫悟飯、孫悟天の三代の主人公役を務める野沢雅子も現場に駆けつけた。

左から松本薫、野沢雅子、中川翔子

自他共に認めるドラゴンボールの熱狂的ファンである中川だが、実は柔道ロンドン五輪で金メダルに輝いた松本も「悟空の無敵さを目指して柔道をやってきた」というほどの大ファン。中川は破壊の神ビルスと一緒にいる謎の生物・予言魚、松本は松本自身をモデルとした松本白バイ隊員役を演じる。公開アフレコでは、さすがの金メダリストもマイク前では勝手が違うのか、松本は音響監督から「もうちょっと元気な声で」と何度かリテイクを受けながら悪戦苦闘。一方、声優としての経験も数多い中川だが、崇拝する作品だけに「見ている人が、あ、中川翔子の声だ」と意識して気が散ることがないような芝居を心がけていた。

そんな2人の演技を見ていた孫悟空役の野沢は、「松本さんは初めての演技とは思えません。ヘルメットを脱いでの第一声がいいですね。しょこたんと一緒にアフレコするのは2度目なんですが、飛んできてぱっと制動するタメの感じが良かった。見ている人もしょこたんだとはわからないと思います」と2人の演技に太鼓判。試合以外ではあまり感情が出ないという松本も、野沢の"かめはめ波"の演技を間近で目にすると「録音して目覚ましに使います!」と興奮した様子だった。

そして憧れの野沢雅子、孫悟空との共演に中川は感極まってしまう。「うれしすぎて今日は涙が止まらないんです。宇宙最高のミラクルが起こってしまいました! 子供の頃、孤独でつらい時に支えてくれた『ドラゴンボール』の悟空やベジータ、トランクスたちと共演できて、今日野沢様に会えてやっぱり夢じゃないんだって思えました。今度の作品は鳥山明さんも関わっているので、ビッグバンみたいな作品になると思います!」と、ただならぬテンションで語るも、野沢が孫悟空の声で「オッス! しょこたん、飯食いにいかねえか」と誘われると、中川は「行きます!」と答え、その場に泣き崩れてしまう始末。「全宇宙のファンの皆さんに申し訳ないくらいです……贅沢な体験してしまいました。おもらししたと思います!」と感涙した様子だった。久しぶりに孫悟空の声を演じた野沢は「私の中にはいつも悟空が一緒に生きているので、また演じることができるのは最高ですね。だから見どころはすべてです」とアフレコを振り返っていた。

『ドラゴンボールZ 神と神』は、原作者の鳥山明自らが、原作・ストーリー・キャラクターデザインに関わり、17年ぶりとなる劇場版アニメの最新作。舞台は、アニメーションシリーズ『Z』と『GT』の間、つまり原作517話で魔人ブウとの戦いが終わった後から518話までの空白の10年の間のエピソードであり、長い眠りから目覚めた全宇宙のバランスを保つ破壊の神・ビルスと悟空たちZ戦士の戦いが描かれる。