こちらが『ザ・ネクスト・デイ』のジャケットデザイン。ちなみにデヴィッド・ボウイ2002年のアルバム『ヒーザン』のデザインもバーンブルックが担当していた (C)BANG Media International

1月8日に急遽発表された英アーティスト、デヴィット・ボウイ10年ぶりのオリジナル・アルバム『ザ・ネクスト・デイ』だが、ボウイはこのジャケットデザインをミニマルで凝りすぎないデザインに仕上げたかったようだ。ジャケットを手がけたデザイン会社バーンブルックが明かしている。

アルバムの発表と同時に公開された本作のジャケットデザインは、ボウイが1997年にリリースした名盤『ヒーローズ』のジャケットに仕様しているモノクロ写真で中心部にアルバムタイトルが白地に黒抜き文字で入れられたものになっている。これを手がけたバーンブルック社は、自社のブログで次のように今回のデザインについて述べている。

「私たちはできる限りミニマルで凝りすぎないデザインのカバーにしたかったのです。そこで『ヒーローズ』のジャケット写真を背景にして『ヒーローズ』のタイトル文字に線を引いて消し、新しいタイトルを載せることにしたのです。ニュー・アルバムの雰囲気を表すには最適な超然とした雰囲気が出ていると思います」

さらに同社のデザイナー陣は、白と黒のデザインはアルバムのメッセージを表したものだと続けた。「ニュー・アルバムのタイトル『ザ・ネクスト・デイ』は数々の意味合いを喚起させます。特に(シェイクスピア悲劇の主人公)マクベスのセリフ"どんなに長くても、夜は必ず明ける"を思わせます。窮地へと追い込まれながらも冷酷な未来へと立ち向かおうとする姿勢です。さらに『ザ・ネクスト・デイ(明日)』を待ち続けるといった、戯曲「ゴドーを待ちながら」のような実存主義を表現したものでもあります」

そして、デヴィッドと一緒に仕事をしたことについては「デヴィッドはとてもプライベートを尊重する方です。なので彼について多くを語る必要はないでしょう。今回一緒に仕事ができて非常に光栄でした。とても知的で、ユーモアに溢れていますが、仕事には真剣に取り組みます。そして全てにおいて寛大な方です」と綴っている。

デヴィット・ボウイ10年ぶりのオリジナル・アルバム『ザ・ネクスト・デイ』は、2013年3月にリリースされる予定だ。

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