一般見学が可能になった「旧萬世橋」の勾欄、手前は「護国慰霊之碑」(写真提供:千代田区観光協会)

神田川に架けられた東京で初めての石橋と言われる「旧萬世橋」(よろずよはし)の勾欄(橋柱)の一般見学が先頃可能になった。

千代田区観光協会サイトまちブログ神田によると、旧萬世橋は、現在の万世橋(まんせいばし)と昌平橋のほぼ中間に、「江戸城筋違御門」の石垣を利用して架けられた東京初の石橋と言われ、これまで神田明神の境内の奥にあり、非公開だった。

このたび、神田明神の境内に鎮座する籠祖神社を改め、完成した合祀殿と隣の祖霊社の間に通路が整備された。これにより、一般の見学が難しかった乃木希典書「彰忠碑」、「護国慰霊之碑」、そして東京初の石橋と云われる「旧萬世橋」の勾欄(擬宝朱橋柱)の見学が可能になったとのこと。

同サイトによると、「旧萬世橋」の勾欄は祖霊社の奥、行き止まりの狭いスペースの中央に旧神田区民の日露戦争の戦死者を偲ぶ「彰忠碑」が建っており、その碑を囲む形で擬宝朱のついた旧萬世橋の勾欄が配置されているという。

なお、「旧萬世橋」は、明治45年に開業する甲武鉄道の万世橋駅建築と鉄道工事のために取り壊されたものだ。