アウディはこのほど、今後の新しいデザインの方向性について発表した。モデルシリーズごとに明確な差別化をはかるなどのデザイン戦略や今後のデザインの方向性について説明しており、その具体的な実例が、9月のパリモーターショーで発表したコンセプトカー「クロスレーンクーペ」だとしている。

クロスレーンクーペとそのモノコックシャシー

今回の発表では、アウディの新しいデザインについてさまざまな説明がなされている。第1に、モデルシリーズ間でより明確な差別化が図られる予定だという。アウディに限らずヨーロッパのメーカーはすべてのモデルをブランドイメージで統一する傾向があるが、それを打破するとすればかなり大きな方向転換といえる。

第2の方向性として、未来のモデルはデザインにおける技術的な側面をより多く示す予定だという。その他の重要な要素として、エクステリアとインテリアがより密接な関係を持ったユニットを形成すると説明している。アウディグループのチーフデザイナーであるヴォルフガング・エッガー氏は、「私たちは本物の価値を備えた製品を作ることに注力するとともに、テクノロジーを意図的に表現しようとしている」と語っている。

いずれもやや抽象的な説明だが、それを実際に形にしたのがコンセプトカー「クロスレーンクーペ」だとしている。新たに発表された写真にはクロスレーンクーペとそのモノコックシャシーが並んでおり、六角形のグリルがモノコックの構造の一部であることがわかる。「テクノロジーの表現」がこういった部分を指すのかは不明だが、新たなデザインの方向性をある程度読み取ることができそうだ。