夏帆 |
10月21日(日)22時スタートの連続ドラマW『ヒトリシズカ』で主演を務める女優・夏帆。今回彼女が演じる静加は、5つの殺人事件の背後に見え隠れするミステリアスな少女で、夏帆の女優人生の中で初めて闇を抱えた役となる。
ドラマ、役柄、そして自身の芸能活動について、”女優・夏帆”の本音を探った。
――最初に台本を読んだときの感想は?
静加って何が目的で、一体何者なんだろうって思いました。台本を読んだだけではなかなか見えてこなかったんですけど、でも実際に演じなければならないので、どう演じればいいのか迷いました。
――監督から役柄についての説明はなかったんですか。
現場に入る前に監督と話をさせていただいたんですけど、監督も『静加って俺もよく分からないんだよね』みたいにおっしゃってて(笑)。
でも、口ではそう言われてても監督のイメージの中では静加はできあがっているんだなというのが現場に入ってから分かりました。静加って何だろうって考え続けて、クランクアップの時までずっとそんなことを考えていた気がします。
――そういう役柄は初めてですか?
そうですね、今までにないですし、こういう子(静加)ってほかの作品でもあまり見たことないなって思いますね。いろいろな人と話してて思ったんですけど、人によって静加のイメージが違いますし、その人なりの静加がやっぱりあるみたいなんです。みんな静加のことがつかめないっていうか、つかみどころがないというのが彼女の魅力でもあると思います。だから演じていくのが大変でした。この作品の面白さは静加の存在そのものなのかもしれませんね。自分がいちばん静加に近い存在でいたいなと思っていたんですけど、なかなか理解させてくれない感じで…。
――原作者・誉田哲也さんの作品は、ここ最近映像化されることも多いですね。
撮影に入る前に『ストロベリーナイト』を見ました。全然役柄は違いますけど、主人公が女性というのは同じですね。誉田さんの作品も読ませていただいたんですが、普段、ミステリーをあまり読まないんですけど、すごく読みやすかったです。今回は自分がこの役を演じるんだという気持ちで読んだので、普通にまっさらな気持ちで読むのとは違うかもしれませんね。
――ドラマの中で拳銃を撃つシーンがあったそうですね。
はい、弾は出ませんけど発砲しました(笑)。なんだか新鮮な気分でした。ただ、静加は素人なのでカッコよく撃つ必要もなかったんですよね。ぜひそのシーンを実際にドラマで見ていただきたいのですが、本を読んでいるときに静加はどんな気持ちで拳銃を手にとったんだろうって思っていたので、そのシーンを撮る前はすごく悩みました。ストーリー的にも静加にとってもすごく重要なシーンなんですよ。そのほかのシーンもそうだったんですけど、このときの静加はどんな気持ちなんだろうって考えることが多かったです。……続きを読む。