AKB48の29thシングル曲(2012年12月発売予定)の選抜メンバーを決める「AKB48 29thシングル選抜 じゃんけん大会」が18日、東京・北の丸の日本武道館で開催され、決勝でAKB48の島崎遥香が同じくAKB48の仁藤萌乃の下した。2人の明暗を分けたのは、互いに信じ続けた"勝負手"だった。
島崎はGグループ2回戦から、仁藤はCグループ2回戦から登場。島崎は初戦からチョキを出し続け、3回戦の永尾まりやはあいこになってしまったもののベスト4まで計4戦をチョキで勝ち抜いた。一方、仁藤はベスト4まで5戦連続パーで勝利。そして、決勝でぶつかった二人が選んだのは、島崎がチョキ、仁藤がパーとそれまで互いに信じ続けた勝負手だった。
イベント終了後、勝因を「チョキを出し続けたこと」と語った島崎。ベスト4で島崎と対戦して敗れたAKB48の横山由依は「私はそのチョキに負けてしまいました。自分がどの手を出したのか覚えていないので…負けたということはパーを出したんじゃないかと」語り、また「どの手を出すのかは決めずに、相手の目を見て出していました」とその場の勝負勘に頼っていたことを明かした。
一方、惜しくも決勝で敗れたものの、黄金のパーで並みいる強豪を下した仁藤は、「2位になったのは悔しいです」としながらも、「発表があってから私はなんとなく選抜に入るんだろうなという予感がありました」と語り、「それでも最後は負けてしまいましたけど…」と第六感が決勝の大舞台で発揮できなかったことに悔しさをにじませた。
その仁藤の発言に対して、「私も萌乃の言うことがわかります」と共感したのは第1回覇者の内田眞由美。以前、優勝した際はその勘が冴え渡っていたそうだが、今大会は惜しくも4位という結果に。「やっぱり1位を狙っていたので悔しい」と言いながらも、「(島崎は)一緒にやってきたメンバーなので、背中を押して頑張りたいです」と意欲を見せた。
また、前回王者、今大会5位の篠田麻里子は、「1回戦で負けると思っていましたけどトントン拍子で選抜に入ってしまいました」と恐縮気味。仁藤と対戦した際には「勝つと(自分が)ウザイかなぁと思ってしまって。そういう戸惑いがあったから負けたんだと思います」と邪念が勝負の綾になったことを語った。
勝利に通じる道は、わずかに3つ。誰もが幼少期から慣れ親しんだこの単純なゲームに85名のアイドルたちは、自らの運命を賭した。その明暗を分けた"グー""チョキ""パー"の選択。さまざまな思惑、感情、運が絡み合い、「AKB48 29thシングル 選抜じゃんけん大会」は幕を閉じた。