まぐまぐ創設者・深水氏

深水氏:「まぐまぐを作ったきっかけは、文章を書く人が食えるようになればいいなと思ったこと。それはある程度成功してよかったと思う。テキスト配信以外で成功するところも出てきてほしい」

オープンかクローズかというテーマからスタートし、メルマガだけでなくコンテンツとプラットフォーマーのあり方にまで踏み込むことになった今回の議論。その内容を踏まえて、伊藤氏は「(メルマガには)編集が入って、それがレビュー機能を果たしているということと、twitterでメルマガの内容が批判される場合もあるということが見えていなかったので、よかった」と番組に参加した感想を述べた。

……と、ここで番組は終了するはずだったのだが、ラストになって突然スタジオに姿を現したのが、「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら」の著者であり、著名ブロガー・ハックルさんとしても知られる岩崎夏海氏。

岩崎氏:「オープンかクローズかという話に全然なってない。みんな大人だから『それはそれでわかる』みたいな話になっていて、ケンカになってない」

いきなり"ハックル節"全開で出演者をたじたじとさせた岩崎氏だが、実はこの日は自身のブロマガチャンネルで本番組を"実況"していたのだとか。

岩崎氏:「僕はそのうち、みんななだれをうってメルマガを書き始めると思う。そこで過当競争が生まれて、そういう状況が文化を育てる。僕はこれ(メルマガ・ブロマガ)には未来があるし、電子書籍市場にも終止符を打つと思う」

メルマガ・ブロマガの未来に可能性を感じていると語り、「自分の目は間違っていない」と自信をのぞかせる岩崎氏。

岩崎氏:「僕は25年前に秋元康を発見した男。最初は一介の高校生だったわけだが、25年前に活躍していたクリエイターが今どうなっているかというと、秋元さんもそうだし、他のクリエイターも経験していないようなヒットを飛ばしている。勘みたいなものだけど」

また、番組の最後には川上氏から「ハックルさんのブロマガ、840円っていう値付けは高いのでは」とツッコまれた岩崎氏だったが、「値が性格を決定づける。315円にすると315円のものしか書かなくなる。僕は自分のレベルを上げたかったので840円にした」ときっぱり。最後の最後に岩崎氏がすべて持っていったディスカッション番組となった。