日本神話「因幡の白兎」と「赤猪岩神社の再生神話」を題材にしたブラックライトアート

皆生温泉で古代王国ナギサプロムナードと題し、ブラックライトアートを遊歩道上に描写する。新しい芸術表現として注目されてきたブラックライトアートだが、路上で行うのは世界で初めての試みとなる。

日時は9月15日(土)~11月30日(金)、19:00~22:00。荒天時は中止。場所は皆生温泉海岸遊歩道上。作品のサイズは幅3m、長さ20mにおよぶ。

ブラックライトアートとは、屋外でも使用できる高耐久性、防湿性のある特殊蛍光塗料を使用して描かれた絵。特殊蛍光塗料は白地に描いた場合、昼間や通常の照明では見えないが、夜間や暗い場所でブラックライトという照明器具で照射すると絵が浮かび上がる。

作品の制作は、ブラックライトアーティスト、多々良正悟氏。横浜大黒パーキングイベントカー作画や、横浜みなとみらい「ダンゼロ」の壁画の制作、岩手県市場の大壁画作画など豊富な実績を誇る。

原画は、赤瓦もどむ氏。2011年に「恩返しUMAうにょくらげ」という作品で白泉社「ザ・花とゆめ」でデビューした新鋭漫画家だ。

作品のコンセプトは「日本神話」。題材は大国主命がウサギを助けたという「因幡の白兎」と、兄弟神に殺された大国主命が二人の姫の治療によってよみがえる「赤猪岩神社の再生神話」のワンシーン。神話の舞台である鳥取県らしいテーマだ。

また、鳥取県では2012年を「まんが王国」建国元年としている。この古代王国ナギサプロムナードもまんが王国建国を記念したイベントのひとつ。隣の島根県では11月11日まで「神話博しまね」を開催しており、県境に位置する皆生温泉ならではの催しだ。

皆生温泉は、1900年に海岸の浅瀬に温泉が湧き出すのを漁師が偶然発見したことから始まった。泉質はナトリウム・カルシウム塩化物泉で、神経痛、リウマチ、慢性皮膚病、慢性婦人病などに効能があり、美肌にも良いとされる。