群童遊戯図屏風(左隻)曾我蕭白 筆 江戸時代・十八世紀 九州国立博物館蔵

九州国立博物館で「美のワンダーランド十五人の京絵師」と題された特別展が開催されている。その15人は、江戸時代に活躍した円山応挙、伊藤若冲、与謝蕪村、渡辺始興、狩野永良、池大雅、曾我蕭白、呉春、長沢芦雪、鶴沢探鯨、鶴沢探索、吉田元陳、岸駒、松村景文、横山華山。いずれも名高い京絵師だ。

中でも呉春筆、柳鷺群禽図屏風(りゅうろぐんきんずびょうぶ)、与謝蕪村筆、奥の細道図巻、寒林野馬図(かんりんやばず)新緑杜鵑図(しんりょくとけんず)は重要文化財に指定されている。与謝蕪村は、松尾芭蕉や小林一茶と並ぶ日本三大俳人の一人でもある。

また、曾我蕭白は「奇想」の画家と言われただけあり、群童遊戯図屏風(ぐんどうゆうぎずびょうぶ)は、非常に珍しい銀地で描かれている。九州国立博物館が発見した注目の作品だ。

今回の特別展示は京都国立博物館の協力によるもので、出展数は49件に及ぶ。そのうちの32件は九州国立博物館の所蔵で、重要文化財が4件、重要美術品3件が含まれる。

展示日時は7月10日(火)~9月2日(日)09:30~17:00で、8月5日までを前期、8月7日(火)~9月2日(日)までが後期と分かれている。前期と後期ではほとんどの作品が入れ替わるので、見たい作品がある場合は九州国立博物館のホームページなどで確認が必要。

そのほか、常設展示では「宮地嶽古墳とアジア」、「縄文人、海へ」、「倭人伝の世界」、「遣唐使とシルクロード」などのテーマで、古い歴史を持つ福岡県ならではの展示物が陳列されている。

さらに10月9日からは、フェルメールの傑作「真珠の首飾りの少女」、ルネサンスの代表的な画家、ラファエロの素描なども展示される予定だ。「真珠の首飾りの少女」は今回が初来日。9月17日まで東京の国立西洋美術館で公開されたのち、九州国立博物館での展示となる。

●アクセス
自動車 九州自動車道「太宰府IC」または「筑紫野IC」から高雄交差点経由で約20分
電車 西鉄「太宰府」駅から徒歩約10分
JR「二日市」駅からタクシーで約15分