リドリー・スコット監督最新作『プロメテウス』の日本公開は、2012年8月を予定している (C)BANG Media International

リドリー・スコット監督が、映画『エイリアン』の監督を依頼された当初、大きな戸惑いがあったことを明かしている。

当時、リドリーは1977年の歴史ドラマ『デュエリスト/決闘者』の監督を務めたことがあるのみで、1979年の映画『エイリアン』のオファーがあったときは驚いたという。「『ブレードランナー』と『エイリアン』は計画してたというより、偶然なんだ。『デュエリスト/決闘者』っていう映画をやっただけだったから、賢い連中がどうして僕にSF映画を任せてきたのか分からず当惑していたんだ」

そして、リドリーは監督を務めることに困惑するとともに、その当初公開された映画『スター・ウォーズ』を見たことによって製作予定が狂ってしまったとも明かした。「『デュエリスト/決闘者』はカンヌで審査員賞を受賞したけど、パラマウント側は、奇妙なパンツ姿に銃剣を振り回して決闘する2人の男達の映画を、どうやって公開すればいいのか分からなかったんだ。僕自身としては、割といい出来のウエスタン映画だと思ったんだけどね。そしたら、SF映画の企画が突然舞い込んできたんだ。『スター・ウォーズ』は見たけど、あれには僕の予定をすべてひっくり返されてしまったね」

監督を務めること自体に驚いていたリドリーだったが、製作の20世紀フォックスが、自然派な映画作りで知られる故ロバート・アルトマン監督よりも後に自分が選ばれていたことにも相当驚いたという。「私は5番目のご指名だった。なんとアルトマン監督が私より前に、その候補者リストにいたんだ。どうしたら彼に頼めるんだよ? おかしいよね。ただランダムに選んだだけだったと思うな」

「勢いで丸投げされた感じも少なからずあったね。ただ、厳格な脚本を書いて、僕はそれで良いと思った。A級の方法で、A+のキャストをそろえて、B級映画を作ったのさ。キャスティングに関してはスタジオ側を困らせたよ。主要な写真撮影が始まる約2週間前まで、シガニー・ウィーバーをキャスティングしてなかったんだ」と当初の心情をリドリーは振り返っている。

(BANG Media International)

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