吉本興業の創業100周年を記念した特別公演の初日「伝説の一日」が8日、この日リニューアルオープンを迎えた大阪・なんばグランド花月グランド(大阪市中央区)で開催された。

吉本興業100周年公演初日「伝説の一日」に出演した明石家さんまら 拡大画像を見る

初日の4公演が行われ、ベテランから若手まで208組227人の吉本人気芸人が出演。朝8:30から行われた1回目公演のオープニングでは、90年代に一世を風靡した"吉本印天然素材"のメンバー、雨上がり決死隊、ナインティナイン、FUJIWARA、バッファロー吾郎、へびいちご、元・チュパチャップスのほっしゃん。と宮川大輔が再集結し、超満員の客席から大歓声が上がった。

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出演後に行われた記者会見では、宮川が「最初に集められたときは『なんじゃこいつら?』と思ってましたが、そのメンバーで100周年のオープニングをやらせてもらえるとは」と感慨深げ。そんな中、ナインティナイン矢部から「当時は大っ嫌いでした!」と攻撃されたFUJIWARA藤本が「俺の嫁、元ヤンキーやで! お前の彼女と戦わせたろか?」と代理戦争をふっかける一幕も。久しぶりの集結に一同の爆笑トークは尽きず、雨上がり決死隊の宮迫から「すみませんねぇ。久々すぎて楽しくて(笑)」と記者への謝罪? も飛び出すほどのハイテンションぶりだった。

4回目公演にはダウンタウンが登場し、歌のステージを繰り広げた。130R、今田耕司、東野幸治とともに、90年代の超人気バラエティー番組『ダウンタウンのごっつええ感じ』から生まれたヒット曲「エキセントリック少年ボウイ」、「オジャパメン」などを当時の扮装で披露すると、客席の興奮はピークに。「エキセントリックー」では、全力の熱唱が響いたのか後半から息も絶え絶えとなった浜田に、松本が「息が上がっとるやないか!」とツッコミを飛ばし、爆笑を誘っていた。ほか、間寛平、ココリコ、ロンドンブーツ1号2号らと01年に結成したスペシャルユニット「Re:Japan」の「明日があるさ」や、95年にミリオンセラーを記録したH Jungle with tの「WOW WAR TONIGHT ~時には起こせよムーヴメント」の熱唱で会場を盛り上げた。

オープニングを盛り上げた元"天素"メンバー

そして「伝説の一日」を締め括るトリを務めたのは明石家さんま。80年代にさんま主演で人気を博したABCテレビのコメディー番組『さんまの駐在さん』をなんばグランド花月のステージに復活させた。町の駐在所に勤務する警察官役のさんまは、登場するなり「今日は紳助は出ません! 戻ってきません!」と宣言するなど大暴走。その後も、長いセリフに悪戦苦闘するジミー大西を15分に渡ってイジり倒したり、桂三枝、西川きよし、ナインティナイン岡村、中川家ら50人の豪華ゲストにギャグをムチャ振りしたりと"お笑い怪獣"ぶりを発揮。後輩警官役の今田耕司を「この舞台、夜中になっても終わりまへんで!」と困惑させるほど予定外のアドリブを連発し、なんばグランド花月を爆笑の渦に巻き込んでいた。

エンディングには、三枝、さんま、ダウンタウンをはじめ出演者が勢揃い。松本は「これだけ長い時間の公演だと、そろそろみなさんも疲れて、吉本以外の芸人が見たくなったのでは?」と笑わせ、「200周年を目指してまたがんばりたい」とボケてみせる"まっちゃん流"の挨拶を。また、登壇した大崎洋社長から「明石家さんまさん、辞めないでください」と公演中のキツいジョークの"お返し"を受けたさんまは「辞めるつもりはないですけど(笑)、今日やってみて、改めて吉本ってすばらしいと思いました」と満足げな笑顔で答えていた。