吉本興業の創業100周年プロジェクトの一環として4月8日にリニューアルオープンする「なんばグランド花月」の正面玄関に掲げられる伝統工芸看板が2日、同劇場で発表された。

新装NGKを飾る"伝統工芸看板"の発表会見に出席した笑福亭仁鶴(中央)ら 拡大画像を見る

吉本の"看板芸人"の名前を描いた伝統工芸看板は、北海道の旭川木彫から沖縄の琉球ガラスまで、日本各地の伝統工芸職人たちが制作した9種類。昨年より同社が展開している「47都道府県エリアプロジェクト」を通じて全国から作品を募り、その中から採用された力作がこの日、劇場のステージに勢ぞろいした。

発表会見には笑福亭仁鶴、桂三枝、西川きよし、中田カウス・ボタン、月亭八方、桂文珍、オール阪神・巨人と吉本を代表する看板芸人たちが、それぞれの名前が描かれた看板とともに出席。意匠を凝らした豪華な作品に感心しきりで、桂文珍は群馬県・沼田指物(さしもの)の巧みな細工に「買うたら高いやろな~。家に持って帰りたいな(笑)」と惚れ込み、広島県・広島仏壇の技術を駆使した作品に名前が刻まれた笑福亭仁鶴は「仏壇の技術者の方に立派な(自分の看板を)作っていただいて、うれしいような心細いような…」と漏らして笑わせた。

なお、看板は常時約30枚が掲げられる予定。季節ごとに作品を変え、劇場に四季折々の彩りを添えるという。オール巨人は「看板によって漫才のネタも変えなアカンかな(笑)。今から楽しみです」とお披露目を心待ちにし、西川きよしは「立派な看板に負けないような芸をさせてもらえるよう、僕らも初心に戻ってがんばっていきたい」と意気込みも新た。桂三枝は「これを機会に、日本にはこんな伝統工芸があるんだということも知っていただければ」と春から劇場を飾る“伝統の技”のすばらしさをアピールしていた。