さて。宿泊先としてオススメした男鹿温泉郷だが、こちらは大正時代から湯治場として栄えた歴史ある温泉。泉質はナトリウム - 塩化物泉。塩分のおかげで湯上りはいつまでもポカポカだ。同温泉郷には8軒の旅館、国民宿舎があり、前述の男鹿温泉交流会館 五風もある。

秋田の奥座敷・男鹿温泉郷。写真は「セイコーグランドホテル」の大浴場と露天風呂

冬の風物詩である秋田県魚のハタハタ

ハタハタ漁の様子

そして最後は地元グルメ。まずは12月にピークを迎えるハタハタ。うろこのないあっさりとした魚で、鍋料理に用いられることが多い。ちなみに秋田の魚醤・しょっつるは、ハタハタからつくる調味料だ。

近年では、このしょっつるを使った「男鹿しょっつる焼きそば」を町を上げてPR。麺は粉末ワカメと昆布だし入りのほんのり緑がかったものを用い、肉類使用は禁止している。男鹿市内でしょっつる焼きそばを提供する店は30軒以上あるので、探してみてほしい。

ハタハタを使ったしょっつる鍋

男鹿しょっつる焼きそば。肉類を使わないのがルールとなっている

また、魚や野菜、水、味噌などを入れた杉桶に焼いた石を投じてつくる「石焼鍋」もぜひ食べてほしい。700℃以上に熱した石を入れることで、瞬間的に魚に火が通って旨みが閉じ込められる。豪快な料理ではあるが、海の幸のおいしさが詰まった名物料理となっている。

700℃以上に熱した石を投じてつくる石焼鍋。写真左で石の周囲が沸き立っているのがおわかりいただけるだろう。このようにして瞬間的に魚に火を通すので、旨みが逃げない。魚はタイなどが使われる

なまはげに漁師料理、そして日本海側の絶景。荒々しさの中に魅力が詰まった男鹿をこの冬ぜひ訪れてみてほしい。