離陸のカッコよさに衝撃
え!? なんなんだ、今の離陸のカッコよさは。
それが787型機に乗って最初に受けた衝撃だった。しばらく滑走して翼が少し上に反ったと思うと、もう機体は地面から離れていた。鳥が飛び立つときにひとはばたきする様をイメージさせる離陸のスムーズさに思わず、「うわ、カッコええ」とつぶやいてしまった。
2011年10月26日、秋晴れの空の下、NH7871便(787型機の第1便の意)は定刻の12時20分にドアをクローズし、成田空港を出発した。客室に入ってまず感じたのが清潔さだ。新しいから汚れていないのは当然だが、空気もクリーンなのが分かる。従来は2カ所だった給気口を4カ所に増やした効果だろう。機内を見まわすと中型機にしては客室が圧倒的に広く、頭上の荷物スペースも実際に使ってみると想像以上に余裕があった。同行した記者たちが中型のキャリーケースを次々とスムーズに入れていく。
想像以上に広く見える客室
筆者の席は「11K」。前方に向かって右の列の窓側で、ちょうど主翼の上。翼の動きがよく見えるラッキーな位置だ(取材陣の席はくじ引きだった)。今までの飛行機は燃料の重みで離陸時に翼がたわんでダサい印象だったが、787の翼はピンと張っていて、しなやかである。
外が見やすいのは窓の大きさがこれまでの1.3倍になったからだろうが、縦に長いためか、それ以上にワイドに感じる。帰国便の席は真ん中の列だったが、それでも結構外の景色が見えた。これも窓が広くなったからで、逆に外から入る光の量も増えて、キャビンはとにかく明るい。