実話をベースにした映画『マネーボール』を引っさげて6人の子供と妻・アンジェリーナ・ジョリーと共に来日したブラッド・ピットが10日、都内で記者会見を行った。

記者会見を行ったブラッド・ピット 拡大画像を見る

映画『イングロリアス・バスターズ』以来2年ぶり8度目の来日となるブラッドは「世界中で日本が努力しているという話を聞くし、日本のことを忘れてはいません」と震災後の日本に語りかけ、「一生懸命に復旧復興するのは価値あること。その思いは私たちにインスピレーションを与えてくれるし、影響を受けています」と被災地へ力強いエールを送った。

同作は、低迷していたメジャーリーグの弱小球団「オークランド・アスレチックス」を革新的な「マネーボール」理論で復活させた、実在の人物でGMのビリー・ビーンの奮闘を描く。ブラッドは主演のほか製作も務め、完成までに4年を費やしたという渾身の一作。

野球には数々のジンクスがあることから、自身のジンクスを聞かれたブラッドは「ジンクスはあまり持っていない」としながらも「飛行機に乗るときに、必ず家族の何かを持って乗るというのが僕のジンクスかな?」と家族思いの一面を覗かせた。また本作については「この映画を作ってなんだけれど、あまり野球には詳しくないんだ」とお茶目に明かし「野球界というのは作品の背景で、現在の価値観は果たして正しいものなのか? という話。成功が次の敗北につながる場合もあるし、その敗北から次の成功を学ぶこともある。負けるのはいけないという価値観が人間の欠点なんだ」とテーマを強調した。

会見後半には、大阪近鉄バファローズに所属し、現在は東北楽天ゴールデンイーグルススカウトの吹石徳一氏を父に持つ吹石一恵が花束ゲストとして登場。ブラッドを前に「生ブラッドさんはゴージャスで素敵」とドキドキ。ブラッドは徳一氏が映画をまだ観ていないと知ると「感想を教えてくださいね」と吹石に優しく語りかけていた。

映画『マネーボール』は11月11日より、丸の内ピカデリーほかで全国公開。